河村選手のチャレンジ!
「河村さんはいまの状態で卓球をやっているんだから、これはこれでいい。こういうことを知らずにこのままやっていたって悪いことではないんです。ただそれではすごく損をすることが多い。感覚的に足りない部分は補っていったほうがいい」野澤さんのアドバイスを受け、河村選手は目のトレーニングにチャレンジすることを決意した。
ブロックストリング用のビーズを通したヒモなどをもらう。
最後に野澤さんが、自宅でのブロックストリングのやり方をアドバイスした。
「集中をそのビーズにのっけていくつもりで、意識しながら5秒ずつ見つめる。そのことだけを考える。最初は意識しないとできないけど、だんだん視線が合ってきます。卓球の技術と同じように、そのうち意識しなくてもできるようになる。見ようとしなくても自然と両目の視線が合っている状態になる。結果としてそうなるってことですね。3カ月、毎日がんばれば。
ただ、3カ月って大変ですよ。でも本気で卓球が強くなりたいんだったらやれるはず。だからメンタルのトレーニングでもあるんですよ。きちんと目標に対して向き合うことができる、中期的なものに対して正視する。目を鍛えるというのは、ある意味そういうことでもあるんです」
目の検査を終えた河村選手は、「自分のほんとに弱いところが明確にできた」と言った。
彼女のチャレンジが継続したとき、どのような変化が訪れるのか、どのような変貌を遂げるのか、注目していきたい。(了)
********連載*********
卓球に役立てたい眼球運動(1)
卓球に役立てたい眼球運動(2)
卓球に役立てたい眼球運動(3)