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明治大卓球部・平岡監督に学ぶ技術論(5) バックハンドの設定のツボ(2)

明治大学卓球部の平岡義博監督に学ぶ技術論の5回目は、前回に引き続き「バックハンドの設定のツボ」。前回は理論的な面を主に取り上げたが、今回はパワーボールを打つための設定方法を具体的に紹介する。

執筆者:壁谷 卓


前回はバックハンドの設定のツボを、理論的な面から紹介した。
それは「身体の軸の回転方向を一致させる」ということ、つまり、右利きの人であれば「時計回り」の方向へ(左利きの人であれば「反時計回り」の方向へ)身体の軸を回転させるようにするということだった。
これがバックハンドの弱さを克服するための、とりわけバックドライブをスムーズに打つための、最大のツボという話だった。
じゃあ、この身体の動きを設定するにはどうしたらいいのか。
今回はその具体的なやり方を紹介したい。

シェークは両腕を同時に広げる

シェークのバック1
(1)両手をお腹の前のあたりに構える
シェークのバック2
(2)両腕を同時に広げてスイングすると設定しやすい

まず、シェークハンドの場合は、「両腕を同時に広げるようにすると設定しやすい」と平岡監督は言う。
ラケットハンド(ラケットを持っているほうの腕)だけを動かすのではなく、フリーハンドも同時に動かすようにする。

バスのワイパーのような動きだが、これによって「ヒジの角度が強い状態で安定します。ヒジを伸ばすのではなく、常に強い角度を保って打つことを設定するのです」と言う。

前回、悪い例として取り上げた「ラケットを前に押し出す」という打ち方は、身体の軸の回転方向が「逆」になってしまうばかりか、ヒジが伸び切って強いボールが打ちにくいという欠陥がある。
第2回の「フォアハンドの設定」で紹介したように、バックハンドの設定でも「ヒジの角度を一番強い状態にする」のが技術的なポイントとなる、という。
この「両腕を広げる」方法だと、身体のブレが少なく、タイミングもとりやすいため、特に初心者には効果的だろう。
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