トヨタカップのビデオ撮影でインタビューに答える福原愛選手 |
「楽しさ」は結果的にやってくるもの
だから、彼女だって決して試合を楽しみたくないと思っているわけじゃないと思うんです。しかし福原選手は、「ほんとうの楽しさ」というのは、意志とは無関係に、結果的に「やってくる」ものだということを知っているんだろうな、と思ったんです。そして勝負事というのは、勝たなきゃというか、勝ちにこだわらなければ、なんだかんだいっても楽しめないということが直感的にわかっているんだろうな、と。それがはっきりと表れていたのが、4回戦のカット型の金選手との試合です。4セット目のジュースを落とし、1-3とリードされた5セット目の後半、福原選手は「ツッツキ」という「打たない戦法」で徹底的に対抗したんです。
これは全然彼女らしくないプレーです。やっていても「楽しく」なんかなかったはずです。じゃあ、なんでそんな戦法をとったのか。僕が見るかぎりですが、あの時点では「打って崩す戦法」は万策尽きたというか、効き目が薄くなっていた感じだったんですね。それでもなお活路を見いだそうとして、ガマンしながらツッツキに徹した。その姿が、僕にはとても興味深かったんです。
それを見ていて気づいたのは、僕は「楽しむ」ことより「喜ぶ」という感情に重きをおいているのかな、ということでした。
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福原愛選手
オリンピック卓球競技タイムテーブル(JTTA)