卓球/卓球関連情報

アテネ五輪の報道を通して 五輪卓球つれづれ(1)松下浩二

アテネ五輪の卓球競技が終わりました。卓球ガイドは現地には行かなかったのですが、テレビや新聞などの報道を通して感じたことを「つれづれなるままに」記したいと思います。1回目は松下浩二選手について。

執筆者:壁谷 卓


松下浩二選手
出発前の記者会見で抱負を語る松下浩二選手
アテネへ出発する前日の8月6日、松下浩二選手からメールが届いたんです。バック面のラバーを替え(たぶん特注品)、それ以降、調子が上向いているようで、「ひと波乱起こせそうです」とありました。

おっ、と思って楽しみにしていたところ、案の定というか、2回戦で世界ランク上位のハイスター選手(オランダ)に4-0のストレート勝ち。さすがに世界ランク3位で、結果的に五輪チャンピオンとなった柳承敏選手(韓国)には勝てませんでしたが、「受け入れられる結果」だったのではないかと思います。

惨敗も予想していた理由

実をいえば、松下選手は惨敗もありうるなと思っていたから、ハイスターに勝ったときはホッとしました。というのも、彼は以前、「勝負をかける国際大会では、準備期間として2か月ぐらい必要だ」と話していたのですが、今回は6月下旬から7月上旬にかけて思うような準備ができなかったからです。その主たる原因というのがトヨタカップのビデオ制作で、そしてそれには僕も一枚かんでいたんですね。

もっとも、このビデオはチームマツシタの制作だから、雇われスタッフの僕が責任を感じる必要はないといえばないですし、彼の練習時間がとれないほどの大変な作業でもなかったんですけど(実際、松下選手は撮影のあとに練習に行っていました)、やっぱり「五輪モード」に入り込まないと、勝つのは難しいですからね。撮影などをしながらも、「オリンピック、近いんだよな」という思いが頭をかすめていたのは事実です。

でも、アテネ入りした松下選手が、日本選手団の選手村への入村式に選手代表(数名)として参加したというニュースを知って、僕はいくぶん気楽になったんです。というのは、彼は五輪を「浴び」に行ったんだな、と直感的に思ったからです(ほんとうのところはわかりませんが)。
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