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NT男子・宮崎義仁監督に聞く(2ページ目)

アジア卓球選手権バンコク大会(2月22~28日)を前に、国立スポーツ科学センターで合宿をしていたナショナルチーム。2月6日、男子の宮崎義仁監督にインタビューをした。

執筆者:壁谷 卓

アジア選手権ではメダルをひとつでも多く狙います。一番チャンスがあるのが団体とダブルス。次にミックス、そしてシングルス。全種目でひとつずつのメダルはとりたいな、と。実際には、シングルスはかなり難しいでしょうけど、ダブルスは可能性がある。団体も可能性がある。がんばったら大丈夫。なんとか3位は確保したいと思います。

団体の実力からいうと、中国、韓国、台湾、香港、日本、北朝鮮。日本は5番目。メダルにあと一歩です。アジア競技大会では香港に3-2で負け。あれが4位、5位決定戦でした。まあ、シングルスのベスト8の顔ぶれみても、中国2人、韓国2人、チャイニーズタイペイ2人、香港2人。日本は誰も入れなかったということで、残念ながらベスト4の力はない。組み合わせ次第でどうかというところですね。

団体では、基本的には5人全員を使うつもりです。中国とか韓国ではなく、確実に勝てる、勝たないといけないときというのは、松下をフルに使いたい。あとは松下の出来いかんです。松下の調子がすこぶるよくて、中国のトップ選手でもやっつけるなと思ったらエース起用があるかもしれませんけど、メダルを獲得して、準決勝、決勝となったときには若手を使うかもしれません。



現在、国際大会の団体戦は、3人による5シングルス制で行われている。2人が2回、1人が1回出場する方式だ。団体戦といえども、シングルスで抜群に強い2人がいれば世界チャンピオンにもなれる。日本が常に世界のメダルに絡む存在であるには、若手の台頭を待つしかないのだろうか。

今回、注目されるのは、高校3年生の坂本竜介を団体メンバーに選んだことだ。シニアでは未知数ではあるが、入れた以上、彼をフルに使ってくという意思表示であるように見える。



世界でメダルをとるには、若手の台頭を待たないと無理でしょう。もちろん、いまのシニアの選手でもある程度いけますけど、それ以上にいこうと思うと、シニアの選手が急に伸びていくことはあまり考えられませんから、若手の台頭しかないでしょうね。

いま、ちょうど入れ替わりの時期で、坂本がシニアのトップに入ってきましたから、シニアと若手のミックスチームになると思います。主力メンバーの3人のうち、若手が1人、いままでのトップのシニアが2人。アジアでも来年のドーハでも、こういう形での団体になってくると思います。もしかしたらドーハでは、若手2人、シニア1人となるかもしれませんけど。

坂本は今回、おそらくフル活用になると思います。エース起用になるか3番手になるかというのは状況をみないとわかりませんけど、いけるなと思ったら、2点使うようになるでしょう。彼は、国際競争力からみたら、シニアに入っても1、2、3番手のうちどれかだなと思っていますから。

誰を使うにせよ、基本的には、使ってみてダメだなと思ったら、パッと切り替えます。様子をみるために3番手で使って、いざ大事なときに使わないんだったら、はじめから使いません。だから、全員使うつもりですけど、結果的には3人だけで終わることもありうる。その可能性のほうが大きいかもしれません。
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