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クラブフェース溝規制で、一体何が変わる?(3ページ目)

2010年から施行されるゴルフアイアン・ウェッジの溝ルールの改定。これに伴うクラブメーカーの動向と、実際にクラブのスピン性能がどう変わるかを解説します。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

R&AとUSGAの研究成果とは?

フェース溝は、ラフなどの際で、スピン量に大きく影響する。溝が広く深く、間隔が狭いほど、スピン量は多くなる
このフェース溝のルール改正は、ラフからのショットにおいてアイアン・ウェッジのバックスピン量を抑制するために設けられたものです。

R&AとUSGAの共同研究プロジェクトによると、非常に技術の高いゴルファーが、現行ルールのU字溝のクラブと新ルール適合のV字溝を打ち比べた結果、しっかりボールにコンタクトできるフェアウェイからのショットでは差がほとんど見られなかったのに対し、浅いラフ、深いラフでは、そのスピン量に大きな差が生まれるという結果が出ています。もちろん現行ルールU字溝のクラブのほうがスピン量は多くなります。

誤解されがちなのですが、しっかりボールにコンタクトできる上級ゴルファーは、ライが良い場合であれば、溝の形状でのスピン量に差はないのです。あくまで、ラフなどのフェースとボールの間に何か挟まる状態のときに、溝の形状によって、大きな結果の差が表れるというわけ。

スピン量が多くなれば、グリーン上でボールを止めやすくなります。弾道のコントロールも容易になります。本来、ラフに入るということは、そのプレーヤーにペナルティが課せられるということですが、最新の角溝やU字溝のウェッジを使えば、フェアウェイからと同様の強いスピンをかけることができ、ラフというペナルティの意味を無実化します。

これはウェッジだけでなく、アイアンでも同様の結果が表れます。現行ルール下で限界まで入れた溝であれば、特にショートアイアンにおいてラフからのショットを有利に打つことが可能。

2010年からのフェース溝規制は、フェアウェイからのショットとラフからのショットに大きな差をもたらすことになるでしょう。それは早速このルールが適用されるプロのトーナメントにおいて検証されることと思います。

>>次は、アマチュアゴルファーにとっては?>>
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