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5.2K-1MAX開幕戦。隠された負傷の秘密を語る 魔裟斗、苦悩の心境を告白(3ページ目)

5.2K-1MAX開幕戦、楽勝と見られていたイム戦を判定で切り抜けた魔裟斗。実は右足靭帯損傷という重大な怪我を押しての出撃だった。試合終了後のインタビューを全掲載。

執筆者:井田 英登

「この状態で乗り切ったので、またひとつ成長できたんじゃないかな」

Q KID選手が負けてしまいましたが?

魔裟斗「俺は、倒されちゃうなと思ってました。あのカードが組まれた時点で。予想通りでしたね(苦笑)。あのカードは分が悪いなと思いましたね。決まった瞬間に。パンチの実力ではザンビディスの方が上かなって」

Q 医者は脚の具合を何と?

魔裟斗「右は今日の段階ではだいぶよくなってる。まぁ今月は安静にしてれば。本当は、練習もしちゃいけない感じなんですけど、しないわけにいかないんで。まぁ1週間くらい安静にしてれば。明日からロードワークはやりますけど。それは大丈夫です」

Q 公開練習のときはかなり無理して蹴っていた?

魔裟斗「あの日は左蹴ってないッスよ、一発も。あの日初めて右の蹴りも蹴って。バレないように、記者さんたちにも。今日本当はサポーターしてやろうかって言ってたけど、したら狙われるだろうからやめました」

Q そういう状況を乗り越えてみて、あらためて7月に向けては?

魔裟斗「とりあえずこの状態で乗り切ったので、またひとつ成長できたんじゃないかなと思いますね。とはいっても、今日じゃないですから、俺のは。今日は勝って当たり前ですから。次の7月20日に照準を絞って、その日にむかってまた全力で、明日からやっていきたいなと思います」

Q 実際出揃った選手のなかで気になるのは?
魔裟斗「今回はあまり見てなかったです。でも、なかなか毎年レベル上がってるし、やっぱりジョン・ウェインは強いなって思うし」

Q 今回初めて当日券も売り切れになって、7月も魔裟斗選手に掛かる期待も大きいと思うが?

魔裟斗「次は横浜ですよね? 横浜アリーナ満員にして、このあいだはさいたまでチャンピオンになったんで、今度は横浜で3万人くらい見てる前で一番になりたいですね」

短い中に、今回の苦境と向かい合った魔裟斗の苦悩と、それを克服していく過程の心理がよく出たインタビューだったので、あえて全編を掲載させていただいた。

その後、約一ヶ月が経過しようとしているが、5.25には自らが主催するミニイベント「WOLF REVOLUTION」にエキシビジョンマッチで登場。心配されていた左ヒザの故障も完治したということで、当初から左ミドルを何発も蹴る姿を公開している。

7.20のトーナメントには、昨年遅れをとった宿敵ブアカーオの他、強烈なパンチで慣らしたジョン・ウェインら、いずれも侮れない強力な顔ぶれが揃った。そんな中、一回戦で魔裟斗が闘う相手は、小次郎、KIDを連覇し勢いに乗るザンビディスに決まった。

「計量を見た時点で、2年前より一回り体がデカくなってて、試合でもパワーが付いてて、スピードも前と変わらず速い。パンチをもらうと倒れる可能性もある」といつものビッグマウスを封印、いつになく慎重なコメントを残している魔裟斗。

それだけ今回の優勝に賭ける気持ちが大きいという証拠でもあるのだろう。
大会直前の故障という、ある意味最大のピンチを乗り切った魔裟斗がどんな成長を見せるか、その真価がこの大会で問われる事になる。
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