5月25日、東京ヤクルトスワローズのガトームソン投手がノーヒットノーランを達成した。プロ野球72人目(通算83度目)で、セ・パ交流戦では初の快挙。ノーヒットノーランが記録される確率を探る。

ノーヒットノーランの確率試算


ノーヒットノーランの確率は、(1-【打率】)の27乗×2で試算できる
1試合におけるノーヒットノーランの発生確率を試算してみよう。仮に全バッターの打率を同一とすれば、「一人のバッターがアウトになる確率」を27乗すると求められる。そして両チームのピッチャーが投げるので、それに2を掛けたものが解になる。

すなわち、以下の式で試算できるということだ。

(1-【打率】)の27乗×2

ここで、全バッターの打率を2割5分としてみよう。バッターがアウトになる確率は7割5分(4分の3)で、それを27乗すると、約0.000423。2を掛けると0.000846となる。すなわち、単純計算では以下の確率が求められる。

ノーヒットノーランの確率は約1200試合に1回(バッターの打率=2割5分の場合)

プロ野球のシーズン試合数は約800試合(2006年は846試合)なので、ノーヒットノーランにお目にかかれるのは、1年半に1回ということになる。

ノーヒットノーランの実際


過去20年(1986年以降)のノーヒットノーラン事情を考えてみよう。1987年、近藤真一(中日)が鮮烈なルーキー初登板記録を達成して以降、ガトームソンで17人目だ。1年半に1回という試算よりは多いことになる。

また、この間の平均打率はおおむね2割5分よりも高い。試算よりも記録達成回数が多い理由は、以下のように推測される。すなわち、平均打率に基づくヒット数(仮に2割5分とするならば、36打数9安打)よりも少ないヒット数の試合の方が、試合数的には中央値だろうということだ。

つまり、投手陣が崩壊して9安打以上打たれた試合が全体の打率(=ヒット数)の平均値を押し上げるが、実際は先発投手が好投し、少ない安打に抑えている試合が多いのだろう。実感的には、「ノーヒットノーランは1年に1回」程度に思える。

「ノーヒットノーラン」の規定


日本プロ野球では、相手打線を無安打無得点に抑えた完投勝利投手を、ノーヒットノーラン達成者と呼ぶ。この「ノーヒットノーラン」は和製英語で、アメリカではノーヒッターまたはノーノーと呼ばれる。また、アメリカで言う「ノーヒッター」は、例えば去年の西口(西武=9回ノーヒット)や今年の八木(日本ハム=10回ノーヒット)のような例も含まれることがある。

【過去20年のノーヒットノーラン】→