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夏の甲子園始まる! 『野球毎日』2005年08月号(前編)(2ページ目)

日々の野球的よしなしごとを、そこはかとなく書き綴る日記、コモエスタ坂本の『野球毎日』。2005年08月号の前編です。

執筆者:コモエスタ 坂本

2005/08/08 甲子園ベスト8予想

衆議院が解散してしまったが、郵政民営化については語ると長くなるので、野球の話を書くことにする。某所で甲子園開幕前締切のベスト8予想大会をやっていた。私は下記で勝負してみた。

【Aゾーン】 日大三
【Bゾーン】 福井商
【Cゾーン】 銚子商
【Dゾーン】 高陽東
【Eゾーン】 青森山田
【Fゾーン】 桐光学園
【Gゾーン】 愛工大名電
【Hゾーン】 沖縄尚学

代表49校中のベスト8を選ぶということで、全チーム強さが同じならば確率的に当たるのは1個程度。実際は3個的中ぐらいが平均値か。8個全的中だと「神」と呼ばれるが、今春のセンバツでも昨夏の甲子園でも神は降臨しなかった。参加者は700人超。

さて今日の試合も、第2・第3・第4試合ともつれ、打高投低ムードの乱打戦が多くなっている。ここまでの全試合、チーム平均得点は5.7点だ(今シーズンの日本プロ野球は4.5点ぐらい)。

そんな中、延長戦に突入した第4試合、藤代×柳川は両チーム守備が安定しており、締まった好試合だった。

【甲子園 8/08の結果】 ※太字が勝ち、○×は予想結果
1回戦 京都外大西(京都)4-1 菰野(三重)○
1回戦 高岡商(富山)5-6 関西(岡山)
1回戦 大阪桐蔭(大阪)9-7 春日部共栄(埼玉)○
1回戦 藤代(茨城)3-2 柳川(福岡)×

【甲子園 8/09の対戦】 ※太字が勝ち予想
1回戦 済美(愛媛) - 旭川工(北北海道)
1回戦 愛工大名電(愛知) - 清峰(長崎)
1回戦 宇部商(山口) - 新潟明訓(新潟)
1回戦 静清工(静岡) - 江の川(島根)

【これまでの予想成績】
本日:3勝1敗
通算:9勝2敗

今日のピックアップ:「2005夏の甲子園展望」

2005/08/09 8月9日は野球の日

8月9日は野球の日、というのはポピュラーな認識なのかどうか。私事で恐縮だが、私の息子がこの日生まれなので、息子には「坂本野球」と命名した。

もちろん嘘だが、息子の誕生日は本当なので今日は遊びに行っており、ろくろく試合を見ていない。その代わりラジオで時折甲子園の情報を確認していたのだが、ラジオのスイッチを入れた瞬間がだいたい各試合の佳境なあたり、我ながら熟練を感じる。

今日のポイントは、選抜優勝校の愛工大名電(イチローの出身校)が春夏通じて初出場の清峰に敗れたことだろう。愛工大名電を特に応援しているわけではないが、大会前から清峰を美談化する流れ(特に朝日)には腹が立つ。

なんでも清峰には野球部がなかったが、ヤンキーが金髪を坊主頭にして野球を始めたとかいう話だ。この手の話、嫌いなので詳細は忘れてしまった。いや、そりゃあいい話だよ。野球で学生が更正するとかしないとか。そうですか高校野球をまだ教育勅語化したいですかという、旧態依然たるマスメディアぶりが嫌いなわけで、私は別に清峰高校に恨みがあるわけじゃない。

問題は、美談化された高校が、「で、強いの?」ということだ。

ああ、強かったよ。強い試合だったよ。がんばれ清峰。次は済美との試合だ。

【甲子園 8/09の結果】 ※太字が勝ち、○×は予想結果
1回戦 済美(愛媛)6-0 旭川工(北北海道)○
1回戦 愛工大名電(愛知)2-4 清峰(長崎)×
1回戦 宇部商(山口)7-4 新潟明訓(新潟)○
1回戦 静清工(静岡)8-5 江の川(島根)○

【甲子園 8/10の対戦】 ※太字が勝ち予想
1回戦 姫路工(兵庫) - 酒田南(山形)
1回戦 松商学園(長野) - 沖縄尚学(沖縄)
2回戦 高知(高知) - 日大三(西東京)

【これまでの予想成績】
本日:3勝1敗
通算:12勝3敗

今日のピックアップ:「2005夏の甲子園展望」

2005/08/10 横浜・佐々木引退登板について考えない

横浜ベイスターズの年俸泥棒こと大魔神佐々木が、その6億5千万円の年俸を引っさげて、故郷宮城に凱旋登板だ。しかもこれが引退試合だというのだから恐れ入る…とかって書き出しだと、喜ぶ野球ファンが3割、怒る野球ファンが2割、残りの5割が「もう過去の人なのでどうでもいい」という認識なのだろうか。

とにかく佐々木の清原相手の「指名引退試合」は優勝も決まっていないシーズン終盤戦の中、異例の待遇で行われた。これに関して思うのは、牛島(横浜監督)は偉いなということだ。いや、色々物議を醸したり、美談派の絶好のエサとなる佐々木と清原の涙だったりした、佐々木の引退登板だったのだが、私は単に是々非々派なので、あまり深く考えないことにする。

あと、この対決を生で見たわけではないので、実際はどんな感じだったのかがよくわからない。仕方がないので、想像で補ったりしてこの対決について書いてみた。「アストロ球団」の放映が始まるので、その影響が多少入っているかもしれないが、あまり気にしないで欲しい。

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「清原、これが最後の勝負だ」。そう叫んだ佐々木の帽子には、自らの戒名が刻まれた位牌が巻きつけられていた。『大魔指又球居士』。ここまで3球を投じた佐々木の身体はすでにボロボロになっていた。この引退試合のために佐々木が行った過酷な特訓…想像を絶するトレーニング…それによって編み出された常軌を逸する新魔球は、己の命を削るものだったからだ。

ボールを人差し指と中指に挟み、振り下ろすように投げる。これだけではただのフォークだが、新魔球は違う。全身の血を逆流させてこの2本の指に集め、投球と同時に指の力でボールを2つに挟み切る。ボールはバッターボックス手前で上下に分かれ、一方は振ったバットの軌道の上から落ち、もう一方はバットの軌道の下からホップして、キャッチャーミットに向かう。一試合に2球がやっとの魔球だ。

--佐々木はこの日の投球練習時に、すでに1球を投じてしまった。その時受けたキャッチャーの相川は、佐々木にこう言った。「本当にいいんですか、佐々木さん…」。佐々木は朦朧とする意識の中、目だけは強い光を保ちながら、深くうなずいた--

佐々木は清原への4球目を投げ終えると同時に、マウンドに昏倒し、そして二度と起き上がることはなかった。己のボールの威力を確信しながら、己の投じたボールの行方も見ずに…。

一方の清原も、もはやバッターボックスに立っているのがやっとだった。この対決を前に、清原の心中にはある決意が生じていたのだ。

佐々木の第4球目。清原は、もはや力の残っていない筈の身体で、全身全霊のスイングをする。それは清原のプロ生活の中で、最も速く、最も美しいスイングだった。しかし、魔球はそのバットスイングの上下をすり抜け、キャッチャーミットに収まった。

空振り三振。清原の目には涙が、しかしその表情には己を全うした者のみが得られる、邪気のない笑みが浮かんでいた。そして清原は、その姿勢のまま動かなくなった。

やがて清原の腹部から、血が流れてきた。今シーズン、いや過去数シーズンの己に対するふがいなさと訣別し、己へのけじめをつけるため、清原はこの打席を前に、自らカゲ腹を切っていたのだ。ユニフォームがみるみる血に染まってゆく。清原は無の境地で、己の人生を最後の一振りに捧げたのだった。

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高校野球の結果とかは以下です。

【甲子園 8/10の結果】 ※太字が勝ち、○×は予想結果
1回戦 姫路工(兵庫)2-10 酒田南(山形)
1回戦 松商学園(長野)1-4 沖縄尚学(沖縄)
2回戦 高知(高知)2-6 日大三(西東京)

【甲子園 8/11の対戦】 ※太字が勝ち予想
2回戦 熊本工(熊本) - 前橋商(群馬)
2回戦 駒大苫小牧(南北海道) - 聖心ウルスラ(宮崎)
2回戦 福井商(福井) - 日本航空(山梨)
2回戦 銚子商(千葉) - 鳥取西(鳥取)

【これまでの予想成績】
本日:3勝0敗
通算:15勝3敗

今日のピックアップ:清原に花道と引導のオールスター
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