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強い!千葉ロッテの秘密(4ページ目)

2005/5/26現在、36勝14敗と勝率7割を越え、パ・リーグの首位を快走する千葉ロッテマリーンズ。チーム打率・防御率とも12球団ナンバーワンをキープし、31年ぶりの優勝を目指すチームの戦力を解剖する。

執筆者:コモエスタ 坂本

【PART4 あえてロッテの死角を探る】

投手陣や野手の打撃・走塁、ベンチやファンのムードなど、ここまで順風満帆な千葉ロッテだが、このまま最後まで行けるだろうか。あえて死角を探ってみた。

例年の連敗グセ


98年の18連敗を筆頭に、ロッテには例年の連敗グセがある。2005年は現時点で最大4連敗でおさまっているが、ふと守備と攻撃がかみ合わなくなることがある。いくら投手が最小失点に抑えても、打者がそれ以上に取れない場合があり、投打のリズムが狂い、そのままずるずる連敗というケースを見てきた。心配性のロッテファンならば、これが一番気になる筈だ。

今までが出来すぎ


いくらなんでも、最後まで勝率7割のペースで行くとは思えない。勝ちすぎのチーム状態の場合、普段よりもプラスアルファの力が働いており、それが崩れた場合に途端に勝てなくなるということがあり得る。

特に打者は、例年より成績が良すぎる。もちろん成長した選手も多いのだが、あまりにも数字が良すぎなので、今後それ以上の数字が期待できるとは思えない。まあ、優勝するチームの打者は、例年よりも揃って成績が良くなるという傾向はあるのだが…。

中継ぎ~抑えの懸念


とにかくコマの揃った先発投手陣なので、1人2人が調子を落とすなり、故障するなりしても代わりはいる。問題は中継ぎ以降である。先発投手が平均7イニングを投げられている現在、中継ぎの登板が相対的に少ないが、今後増えていく可能性がある。

専業の中継ぎ投手は案外コマ数が少なく、またセットアッパー藪田も去年ぐらいから非常に調子を上げているが、2004年66登板など、登板過多気味である。

また抑えのエース小林雅も、2002年を最高潮とすると、2003年来やや調子を落としているような印象を受ける。9回1イニングを打者3人でピタリと抑えるケースが少なくなった。

外野守備


内野守備は、特に小坂ショートの場合は非常に安心して見ていられるものの、外野守備は必ずしもそうではない。特に李がレフト・ベニーがセンター・フランコがライトなど三外国人が外野のシフトの場合は(あまりないが)不安を感じる。

今年の外野守備はセンター大塚、ライトサブローの場合が最も安定感があるが、これまでの印象論で言うと、外野が時折大きな凡ミスをするというのが目立った。

プレーオフの存在


シーズン1位で終了しても、パ・リーグはプレーオフという短期決戦を勝ち抜かなければならない。果たしてロッテが短期決戦に強いかどうかは、次項を参照のこと。

バレンタイン監督


バレンタイン監督は、単独で考えると完璧な名将であるとは言い切れない。もちろん、チームのモチベーションを高める、選手を育てるなどの方法論は日本人監督にはない特筆すべきものがあるが、果たして短期決戦に強い監督かどうかには疑問符がつく。

圧倒的な投手力を背景としている現在のロッテなので、短期決戦でも大きく負ける状態にはならないだろうが、ここ一番を勝ち切れるチームになるかは今後次第である。とにかく、バレンタインチームの戦略は、長期戦を安定して勝つ方法論としては面白いものだが、短期決戦での戦略は未知数である。

プレーオフ前にロッテが失速し、プレーオフ時に調子のいいチームにうっちゃられることも考えられるだろう。


以上、「あえて探した」死角である。ロッテファンは全く気にすることなく、応援を続けて欲しい。また、にわかロッテファンになるなら今のうちだ。優勝するかどうかはさておき、今年のロッテはとにかく面白いのだ。


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