日本代表・Jリーグ/Jリーグ 最新コラム

ジェフ、2度目の横取り被害

オシム監督の就任が秒読み段階となった。万年最下位争いをしてきたジェフを優勝争いまで押し上げた最後の立役者であるオシムを手放すジェフのこれまでの苦悩を振り返る。

執筆者:杉浦 義宏

ジェフユナイテッド市原・千葉のオシム監督が日本代表監督に就任する事がほぼ決まったかのように報道されている。これが本当となればジェフは2度目の監督を横取りされるというある意味名誉な記録となる。

お荷物チームを救ったベルデニック

93年の開幕からJリーグに所属するジェフだったが、下位グループが指定席で毎年のように最下位争いに参加している状況だった。特に1998年のJ1参入決定戦は勝利したものの、その後2000年までJ2への降格争いを経験した。この状況を救ったのが、スロベニア人のスデンコ・ベルデニックだった。

日本にゾーンプレスを最初に持ち込んだといわれるベルデニックのもと、チームは格段にレベルが上がり、それまで2桁順位が定番だったチームは2001年にはファーストステージ2位、セカンドステージ5位、総合3位という快挙を成し遂げる。

Jリーグ初の監督引き抜き

しかし、この年の12月にベルデニックが突如退団し、翌年から名古屋の指揮を取るという名古屋の引き抜き行為が発覚。名古屋がシーズン中から接触していたという話もあり、Jリーグ関係者に衝撃が走った。これがきっかけでJリーグ内での引き抜きに関する決まりができたのだが、今となればこの決まりがJリーグ内に限定されているというところに抜け道があったのだ。
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