W杯2次予選は順調だが…

2022カタールW杯アジア最終予選は、11月19日までに年内の試合がすべて消化された。日本は9月にミャンマー、10月にモンゴルとタジキスタン、11月にキルギスに勝利し、4連勝の勝点12でグループ首位をキープしている。
 
2022FIFAW杯カタール大会アジア2次予選の初戦、ミャンマーとの対戦に臨んだ日本代表(写真:新井賢一/アフロ)

2022FIFAW杯カタール大会アジア2次予選の初戦、ミャンマーとの対戦に臨んだ日本代表(写真:新井賢一/アフロ)


アジア2次予選の8つのグループのなかで、ここまで全勝を飾っているのはシリア、オーストラリア、それに日本の3チームしかない。FIFA(国際サッカー連盟)のランキングがアジア最上位のイランは、すでに2敗を喫している。日本や韓国とともに第1シードで臨んでいる中国も、2勝1分1敗と出遅れ、イタリア人監督は辞任した。韓国もここまで2勝2分と、ややもたついている印象だ。ライバル国に比べると、日本は3次予選(最終予選)進出(※)へ順調な歩みを見せているといえる。
 
しかし、だ。11月19日に大阪で行われた年内最後のテストマッチで、ベネズエラに1対4の完敗を喫してしまったのである。
 
ベネズエラはFIFAランキング26位で、日本は28位である。ランキングではほぼ互角だが、彼らの主戦場はブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビアなどの強豪がひしめく南米地区だ。ホームゲームでも簡単に勝てる相手ではないものの、森保一監督が率いる日本は2022年のカタールW杯で2018年のロシアW杯16強を上回る成績──ベスト8を目標としている。厳しい現実を突きつけられたのは間違いない。
 

海外組頼みという構造的課題

ベネズエラ戦には直前のキルギス戦に出場したDF吉田麻也、長友佑都、酒井宏樹、MF遠藤航、南野拓実、伊東純也らが出場していなかった。DF冨安健洋とFW大迫勇也は招集されなかった。直前に行われたU‐22日本代表のテストマッチでプレーしたMF堂安律と久保建英も、メンバーには含まれていなかった。海外組と呼ばれるヨーロッパでプレーする選手を、ごっそりと欠いていたのである。
 
これまでの控え選手が多く出場したなかで、GK川島永嗣、MF原口元気、柴崎岳らのロシアW杯代表メンバーがピッチに立っている。MF中島翔哉も先発した。彼らもまた、海外組だ。久しぶりに国際試合を戦う選手も含まれていたとはいえ、森保監督のもとで過去にプレーしたことのある選手で固められていた。
 
一方で、チームの練度は高くなかった。繰り返し同じメンバーで戦ってきたわけでなく、事前の練習も限られていた。
 
組織力で対抗するのは難しい部分はあり、個人の頑張りで対応する場面は出てくる。ここで日本は、劣勢に立たされた。前半はほとんど攻め手を見出せず、4点を叩き込まれた。1点を返した後半は、相手が意図的にペースダウンしていた。それぞれのポジションの序列を変えていくのでは、との期待を抱かせる選手は見当たらなかった。
 
この試合で明らかになったのは、「選手層の薄さ」だった。

海外組でもスタメンを勝ち取れない選手、代表に選ばれない選手がいる。およそどのポジションにも、複数の候補者を見つけることができる。そうした状況から、日本代表の選手層には不安がないと見られてきた。しかし、国内組を中心とした編成になると、チームのクオリティが落ちてしまうことが明らかになった。海外組が頼みという「構造的な課題」が、改めて浮き彫りになったのである。
 
Jリーグは2月または3月に開幕し、12月に終了するのが基本的なスケジュールだ。シーズンの最終盤を迎えている国内組が、目に見えない疲労を溜めていることは想像できる。
 
そうは言っても、日本代表のテストマッチなのだ。疲労感を上回るモチベーションで臨むことが、選手にとっては代表定着へのアピールとなる。
 
今回のベネズエラ戦と同じようなチーム編成で、今後公式戦に臨むことはないだろう。海外組を招集できればチームのレベルは保たれるわけだが、それにしても「国内組のひ弱さ」はショッキングだった。
 
12月に行われるE‐1選手権には、Jリーグでプレーする国内組を中心にメンバーが編成される見込みだ。ホスト国の韓国、中国、香港と対戦するこの大会は、国内組にとってサバイバルの機会となるだろう。日本代表としてチームの勝利に貢献できるのかどうか、各選手のプレーがシビアに見極められる。
 
※3次予選(最終予選)へ進出するのは、各グループ首位チームと、8つのグループの2位から成績上位の4チーム。合計12チーム。


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