地元紙が選んだゴールベスト10
若いうちから才能を開花させながらも苦しい時期が続いた |
イタリア紙『コリエレ・デッロ・スポルト』のセルジョ・リッツォ記者は、「若い頃のデル・ピエロでさえ、こんなに素晴らしくはなかった。サンチャゴ・ベルナベウでのプレーは彼の輝かしいキャリアの中でも随一のものだ。14年前、彼はそのゴールで世界にその才能を知らしめた。そして今、デル・ピエロは年を重ねることは悪いことではない、むしろより強くなるということを示してくれた」と称賛した。
11月10日付のトリノ地元紙トゥット・スポルトは、そんなデル・ピエロのベストゴール10を発表した。※( )内は11月22日現在の投票結果
(1)1994年12月4日 ユヴェントス3-2フィオレンティーナ(58.7%)
(2)1995年9月13日 ボルシア・ドルトムント1-3ユヴェントス(6.2%)
(3)1996年11月26日 ユヴェントス1-0リバー・プレート(6.3%)
(4)1997年5月28日 ボルシア・ドルトムント3-1ユヴェントス(3.4%)
(5)1997年10月1日 マンチェスター・ユナイテッド3-2ユヴェントス(1.6%)
(6)1998年3月14日 ユヴェントス2-2ナポリ(0.7%)
(7)2002年11月17日 トリノ0-4ユヴェントス(2.3%)
(8)2006年7月3日 イタリア2-0ドイツ(4%)
(9)2008年10月21日 ユヴェントス2-1レアル・マドリード(7.6%)
(10)2008年11月5日 レアル・マドリード0-2ユヴェントス(9%)
60%近くの多くのファンが投票したのは1994年のフィオレンティーナ戦だった。センターライン左からのロングパスから受け、DFを交わして直接ボレーシュートを打ち、GKフランチェスコ・トルドの頭上右隅に決め、決勝点を挙げた。まさしく新しいスターの誕生の瞬間だった。
このゴールは20歳のデル・ピエロが“ファンタジスタ”としてその名を轟かせたもので、ユヴェントスのファンにとってもっとも印象深いものになっているようだ。
このシーズン、はじめてデル・ピエロはリーグ優勝しスクデットを獲得。翌1995-96シーズンにはユヴェントスからACミランへ移籍したロベルト・バッジョから背番号10を引き継ぎ、チャンピオンズ・リーグ(CL)に出場。6得点を挙げビッグイヤーにも貢献した。12月のインターコンチネンタル杯(現在のFIFAクラブワールドカップ)でも決勝ゴールを挙げたことは記憶に鮮明に残っている。
だが、1998年11月8日のウディネーゼ戦で、試合終了間際に左膝の十字じん帯を損傷。9ヶ月間の長期離脱を強いられることに。その後はユヴェントスのエースであり続けるも、なかなか満足できる結果を残すことができず、批判を受けることも多かった。このことは、彼のベストゴールが、1998年までに集中していることからもうかがえる……。