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心が震えた忘れられないサッカー名試合6選(4ページ目)

忘れられない試合――。マラドーナの伝説のゴール、中田英寿のデビュー戦、EURO2000決勝、CL決勝での大逆転試合、W杯を賭けた日本代表のW杯予選…。それらの試合は思い出さずにいられないのだ。

執筆者:斉藤 健仁

チャンピオンズリーグ04-05決勝 リヴァプールの大逆転勝利

チャンピオンズリーグの決勝という大きな舞台で、ここまでの大逆転勝利はそうそうお目にかかれまい――。深夜の放送のため、前半終わったところで見るのをやめようと思ったほどだったが。

3年前の2005年5月25日、トルコ・イスタンブールで行われた2004-05シーズンのチャンピオンズリーグの決勝は、ACミラン対リヴァプール対決だった。ともに赤をチームカラーとする対決だったため、スタジアムは真っ赤に染まっていた。

試合早々、ミランがDFパオロ・マルディーニのボレーシュートで先制。さらに前半39分、43分にFWエルナン・クレスポが決めて3-0とリード。試合巧者のミランがそのまま優勝すると思われた。

だが、名将ラファエル・ベニテス率いるリヴァプールもあきらめていなかった。主将であるMFスティーヴン・ジェラートが後半7分にヘディングでシュートを決めて1点を返し、3-1とする。すると、そこからは一気にリヴァプールペースに。

2分後にはMFウラジミール・スミチェルがミドルシュートを決めて3-2。さらに、その4分後にはジェラードがPKをもらい、MFシャビ・アロンソがPKを一度は阻まれたが、こぼれ球を押し込んだ。なんとリヴァプールはたったの6分間で3-3の同点としてしまった。

その後はお互い疲れからか攻守に精細を欠いて、延長に突入。延長戦でも決着が付かず、PK戦へ。最後はミランのFWアンドリー・シェフチェンコが外して(3-2)、リヴァプールがビックイヤーを手にする栄冠に輝いた。

何よりリヴァプールの最後まであきらめない気持ち、ベニテスの采配、ジェラードのキャプテンシーが光った試合だった。

2年後には再びチャンピオンズリーグの決勝で相対した両チーム。今度はミランがリベンジを果たし2-1で勝利している。今後も両チームのチャンピオンズリーグでの戦いを楽しみに待ちたい。
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