ルアーフィッシング/ルアーフィッシング関連情報

やっぱりハードルアーで釣る!Part1(2ページ目)

今回はブラックバスフィッシングで使うルアーの中でもプラスチックや金属でできたハードルアーについて勉強します。

執筆者:中山 一弘

ミノー

26番
ミノーは小魚っぽいフォルムとリップが特長のルアー。外見上、フローティング、サスペンド、シンキングのモデルに違いはないので購入するときパッケージをよく確認!
ミノーは「Minnow」、すなわち小魚とか雑魚とかそういう語源を持つルアーになる。まず、フォルムを見て分かるとおり、下あごの部分に突き出たプラスチックの舌、いわゆる「リップ」を持つことが特長で、ルアーをキャストしてリーリングするとリップの影響で水流が起こり下方向へゆく力と左右に向かう力が加わる。このため、ルアーはあたかも生きている生物のようにクネクネと揺れ始めるというわけだ。

ボディー形状、材質によって泳層が変わり、大きく分けてフローティングミノー、シンキングミノー、サスペンドミノーの3種類が存在している。フローティングミノーは何もしなければ水に浮た状態でリーリングすると水中へ潜る。シンキングミノーは何もしない状態だとゆらゆらと沈み、リーリングするとアクションを始める。サスペンドミノーは水と同じ比重を持たせてあるので、何もしなければ水中でジッとする(サスペンド)、リーリングによりアクションする。

それぞれの種類の使い分けを簡単に解説しておこう。比較的浅い層を狙う場合はフローティングミノー。同じ層をトレースしたい場合はサスペンドミノー。深い層をチェックしたい場合や、フォール(ルアーを落とす)を強調したい場合はシンキングミノーといった感じで考えると良いだろう。

一口にミノーといっても使い方や泳層、アクションには違いがあることがわかったら、さっそく使い方だが、このルアーはストップアンドゴーが最も適している。

そのほか、場合によってはロッドを小刻みに早く動かしながらリーリングするトゥイッチなども効果的。ルアーによってはトゥイッチさせるとわざとバランスを崩しルアーが完全に側面を見せるタイプは平打ちアクションと呼ばれ、ブラックバスにとって絶好の捕食タイミングになることがある。また、このアクションを少し長めにすることでジャークというテクニックを演出することも可能だ。
図を使ってみてみよう。左がトゥイッチ、右がジャークのイメージだ。細かくロッドを動かしながらリトリーブするとトゥイッチ。ジャークはそれよりもやや大きく動かしてやるのがコツ。トゥイッチが小刻みにルアーを移動させるのに対して、ジャークは瞬間的にルアーを移動させる感覚でアクションさせるとメリハリがつけやすい。

いずれにしてもこれらのメソッドを試したいルアーの特性を良く知らないと最大限のアクションは演出できないので、釣れない時間帯などを使って実際に水の中でルアーがどのように動いているのかチェックしておこう。
これはフローティングミノーをストップアンドゴーさせたときのイメージ。ルアーを移動させているときは製品によって左右にクネクネ泳いだり、ロールアクションが加わるが、リーリングをストップさせるとゆらゆらと浮上する。浅い層をゆっくりトレースさせたいときに効くメソッドになる。サスペンドミノーの場合はストップさせたときにその場で静止する。この動きは春のブラックバスに特に効果的なのでサスペンドミノーは必ず持っていくようにしよう。

また、シンキングミノーの場合、ストップさせるとゆらゆらと沈む。あまりスローにアクションさせていると根ガカリするので注意が必要だが、この垂直落下アクションはフォールというテクニックにつながり、ブラックバスをはじめとするフィッシュイーターたちにとって絶好の捕食タイミングを演出できるのだ。垂直な障害物の際などでこれをやると入れ食いになるケースも多い。

使うポイントだが、基本的にミノーが効果を発揮するシーンは広く釣り場全般で使えるといえる。さすがに障害物回りは苦手だが、自分が持っているミノーの特性をよく理解すると、まるでソフトルアーのような感覚で多様な使い方ができるのも魅力。小魚のイミテートではあるのだが、広範囲でもピンポイントでも様々なポイントでアピールさせることができると思うので、泳ぎ方や沈み方、浮き上がり方、リーリングの強弱でどうアクションが変化するのか、トゥイッチやジャークをやるとどうなるのかなどを時間のあるときチェックしてみるとよい。

クランクベイト

26番
リップの大きさによってルアーが潜る深さが決まってくる
クランクベイトはでっぷりしたボディーと長く突き出したリップが特長のルアー。独特の形状で、お尻を振るアクションで幅広い泳層をカバーできる優れたハードルアーでもある。リップの長さやフォルムによりあらかじめ探れる深さが決められているので、使い方も割とシンプルだ。また、このリップによりウィードレス効果も高く、ある程度の障害物なら簡単に回避できる(スナッグレス)というメリットもある。

基本的に使い方はストップアンドゴーが中心だが、このルアーの場合忘れてならないのは底をリップで擦らせながら移動させるクランキングはぜひ覚えてもらいたい。先ほどもいったとおり、スナッグレス効果、アピール力も高いので、広範囲を素早く探りたいときに最適なメソッドとなるからだ。もし何かに挟まってもラインを緩めてやれば強力な浮力が手伝って勝手にルアーが外れてくれる可能性も高く、またそのアクシデントがブラックバスの興味を引きバイトに持ち込むこめることも多い。良いことずくめなのでクランクベイトを購入したら必ずマスターしてほしい。

このとき一番注意してほしいのは必ずその場所の水深よりも深く探ることができるタイプのルアーを使うこと。水深が4mなら5m程度まで潜れるような製品が必要になる。逆にいうと、ある程度の水深をカバーできるようバランスよくルアーを整えておけば、魚群探知機などに頼らなくてもそのポイントの深さや底を小突いたときの感触から底質までわかるのだ。最近では極端に浅い水深をカバーできるシャロークランクなどもあるので、かなりの範囲をカバーできるはず。比較的初心者でも釣りやすいルアーだと思うので、クランクベイトは必ずタックルボックスに入れておくようにしてほしい。
クランクベイトの場合、釣り場のどこを探りたいのか明確にしておくことが重要。水面に近いエリアをサーチするだけならほかのルアーでも構わないが、下の線のようにときには底を叩くようなエリアを広範囲に探るにはクランクベイトが最高の選択肢になる。

次回も引き続き「やっぱりハードルアーで釣る!Part2」をお届けします!お楽しみに!



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