ブラックバスの生態とは? 行動パターン解説

これがノーザンラージマウスバス。日本でブラックバスといえば、ほとんどこの魚のことを指している。(c)hirokazu harada
小さな口に活動的なフォルムが特長のスモールマウスバス。近年増え続けあらゆるところで釣れるようになった。(c)hirokazu harada
大型に育つフロリダラージマウスバス。その巨体は圧倒的で70cmオーバーになる個体もいる。(c)hirokazu harada
一般の人を含め、ブラックバス釣りをあまりしない人にとってはこの魚を「ブラックバス」とか「バス」とかひとくくりにしているが、実は日本には数種類のブラックバスが存在している。

ひとつはもっとも多く繁殖している「ノーザンラージマウスバス」という種類で、ブラックバスフィッシングの対象としてもほぼすべてがこれになる。

次にメジャーなのが「スモールマウスバス」という種類で、こちらはやや小ぶりで流れを好むことからもわかるように、同じ大きさで比較するとパワーがあるタイプになる。近年増え続けていて、あちこちで「スモールが釣れるようになった」などと噂され、釣り人が殺到するという現象もちらほら見えている。

さらに分布地域は限られているが、ブラックバスの中でも最大級の魚体に育つ「フロリダラージマウスバス」などがいる。

もちろん、分類だけでなく生態もそれぞれ異なる面を持つが、ルアーフィッシングの対象としてはどれもかなりの優等生なので釣り人を魅了してやまない。いちおう、ガイドの記事ではノーザンラージマウスバスをメインに解説するが、シーズナブルパターン(季節ごとの釣り方)を含め、釣るためのテクニックとしてはほぼ同等と思ってもよいので、あまり悩まなくてもオッケーだ。

<目次>  

水温によって変わる?ブラックバスはどこで何をしているか

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ブラックバスを釣るためには、いまどこで何をしているのかを想像することが大事。ベイト(餌)は? 風は? 地形は? と気にしたいことは山ほどあるが、まずは大きくシーズナブルパターン(季節による行動パターン)あたりから考えてみよう

ブラックバスを含め、自然界にいるすべての生き物は環境に合わせて生活している。人間だって1日を考えれば、朝目覚めて食事をとり、仕事に向かい、昼食と夕食をとり、夜眠る。ブラックバスも同様で生活リズムというものがあるのだ。

ブラックバスの生活リズムを決定しているのは、当然ながら自然の環境。寒ければ凍えてジッとしているし、暑ければ涼しいところに移動する。こうしたことを知らないと、漠然とルアーを流すことになってしまい、あまり釣れることはなくなってしまう。ブラックバスがどこで何をしているのか? 南北に長い日本なので、一概にいうことはできないが、オーソドックスな考え方を紹介しておこう。

春のブラックバス(水温16度前後)

水面の温度が16度前後になると、水中は一気に春の気配に包まれる。この時期のブラックバスはスポーニング、すなわち「産卵」という行動に支配されているのだ。ちなみにブラックバスの繁殖は、水があまり動かないワンドの奥などで行われ、カップリングしたメスが産卵したあとは、オスが卵と稚魚を守っている。メスは体力を使い果たし、深場などでジッとしているし、オスは餌もとらずに周囲に神経を尖らせている。シーズン中もっとも釣りが難しい時期ともいえるが、超大型バスが釣れたとニュースになるのもこの時期だ。

スポーニング中のオスは先ほどもいったとおり、稚魚や卵を守るという本能に従って外敵を追い払おうとする。卵を食べようとしているブルーギルやハゼの仲間などと同様、ルアーが通ると威嚇するわけだ。これは餌を捕食する場合の行動とは大きく異なり、言い換えると反射行動のようなもの。実はブラックバス釣りはこの「反射食い」を誘発するという側面も持っているので、釣り人にとっては面白い行動のひとつだろう。ただし、この時期に産卵礁を守っている親バスを釣ってしまうと、卵や稚魚はほとんど育つことはない。なので、釣りをするなとは言わないが、できるだけそういう場所を避けて産卵前(プリスポーン)のバスや、気難しくなっている産卵後(アフタースポーン)のメスのバスを狙うようにしたい。
 

夏のブラックバス(水温20度以上)

水面の温度が20度を越える頃になると、バスの体力もすっかり回復する。この時期になるとスポーニングは完全に終わり、あとは生存本能の赴くままに行動することになるのだ。ブラックバスは基本的にカバーフィッシュで、障害物や変化のある場所にジッとしていて、餌になりそうなものが目の前を横切ると襲いかかる。せっせと移動する個体もあるが、基本的にはこの行動がキーポイントになっているのだ。

水中にある杭や岩、テトラポッドや崩れた斜面などを見つけたらまずはそこを狙ってみよう。バスの適水温は18~24度といわれており、この時期がもっとも活性が高いので、これから始める人にとっては入門に最適な時期といえるだろう。真夏日が続き水温が上昇しているときは日陰(シェード)や、冷水が流れ込む場所などが有力ポイントになる。
 

秋のブラックバス(水温がバスの敵水温)

いったん上昇しきった水温が下降をはじめ、ふたたびバスの適水温になると秋本番となる。寒くなってくると本能的に冬になることが分かっているので、あらゆるポイントで荒食いをするのもこの時期だ。シャローをはじめ、アシ、ストラクチャー、カケアガリや岸際、餌がありそうな場所ならどこにでも出没するのだ。

こう説明すると釣りやすい時期のように思われるかも知れないが、パターンが見つけづらく一匹釣っても次が続かないということが良くある。こんなときは広範囲を探れるルアーで、目に付くポイントを次々と狙ってゆくようにすると結果がよい。
 

冬のブラックバス(水温16度以下)

水温が16度を切るとバスの活性は下がり始める。さらに水温が低下してゆき10度を切ると水温変化が少ない深場へ移動する個体が多く、釣るには少し難しい状況となる。しかし、この時期になってもやはり最低限の餌はとる必要があるので、完全に釣れなくなるということはない。

重めのラバージグやメタルジグで深場を直撃する方法もあるが、必ずチェックしてほしいのはまったく水が動かないシャローだ。冬場の浅場というのは冷え込みがきついと凍結するが、場所によっては水温が上がりやすいという側面もある。例えば枯れたアシで囲まれた小さなポケットや、流木やゴミが溜まっている場所には体力がまた残っているバスが隠れていることが多いのだ。
 

ブラックバスの生態を知ることがバス釣りの第一歩!

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真冬に釣れた貴重な一匹。水温が7度でもブラックバスはちゃんと釣れるのだ。だたし、やみくもにルアーを投げてもダメ。きちんと生態を理解し、ブラックバスが居ると思える場所で確かなメソッドを使わないと厳しい季節を楽しむことはできないのだ

ブラックバスのシーズンによる大まかな行動パターンはこのような感じになる。日本にいついてからかなりの年月を重ねているので、各地域によってこのパターンが当てはまらないところも多くなっているがまずはセオリーから覚えておいてもよいだろう。このほか、生き物全体の活性が高くなる朝と夕、それに雨といった自然条件を加味すれば、かなりポイントは絞れてくるはずだ。もちろん、細かいパターンについては今後の記事でも紹介しておくので参考にしてほしい。

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