アート・美術展/アート・美術展関連情報

2006年5月の展覧会・イベント情報(4ページ目)

毎月おすすめの展覧会・イベント情報をお届けします。2006年5月はカルティエ現代美術財団コレクション展、プラド美術館展、武満徹展、イメージフォーラム・フェスティバルです。

執筆者:橋本 誠

イメージフォーラム・フェスティバル2006

イメージフォーラム・フェスティバルは、今年で20回目を迎える映像アートの祭典で、様々な話題作が上映される注目のイベントです。今年は16プログラムで構成された映画、ビデオ作品の上映に加えて、映像を利用したライブ・パフォーマンスやインスタレーション作品の展示も行われます。

ノイズ
《ノイズ》田名網敬一+相原信洋/16ミリ/20分/2006年
日本招待作品
プログラムは、日本招待部門/一般公募部門・特集・海外招待部門から構成されます。日本招待部門には、16 ミリフィルム上に映画前史の試行錯誤を再現した田名網敬一+相原信洋《ノイズ》や、映像と記憶の関係を探求する、かわなかのぶひろ『つくられつつある映画』などが並びます。映像の構成要素を現代の日用品で再現した伊藤隆介のインスタレーション《映画の発見》や、アニメーション映像と身体が絶妙なユーモアで融合するボクデス(小浜正寛)のビデオ・パフォーマンス《ボクデスの「ショート・ビデオパフォーマンスですよ!」》も必見です。(ボクデスのビデオパフォーマンスは東京会場のみ)

ワタシの王子
《ワタシの王子》小口容子/ビデオ/15分/2005年
一般公募部門大賞
毎年注目を集める一般公募部門には、全国から478作品もの応募があり、小口容子のビデオ作品《ワタシの王子》が大賞を受賞しました。現実の少女拉致事件をモティーフに、冷徹に自己と社会の欲望を見つめた力作だそうです。また、今年新設された寺山修司賞は、内村茂太《べっぷ・たまがわ》が受賞しました。どちらも注目です。

Fig(無花果)
「TOKYO LOOP」より《Fig(無花果)》山村浩二
特集「アニメーション:新世紀の力!」
特集「アニメーション:新世紀の力!」には、3つのプログラム「奇想の博物誌 イギリス・アニメーション作品集」、「マスターズ・オブ・アブストラクト」、「TOKYO LOOP」が用意されています。「TOKYO LOOP」はアニメーション史の100周年を記念して製作されたオムニバス・アニメーション作品で、領域も様々な日本の16名の作家が参加しています。

「TOKYO LOOP」参加作家
佐藤雅彦+植田美緒、田名網敬一、清家美佳、大山慶、しりあがり寿、束芋、宇田敦子、相原信洋、伊藤高志、しまおまほ、和田淳、村田朋泰、古川タク、久里洋二、山村浩二、岩井俊雄

グローバル・グループ
《グローバル・グループ》ナムジュン・パイク/ビデオ/29分/1973年
海外招待部門
海外招待部門も充実しています。韓国実験映画の作品集「クリッピング・シャドウ」、世界中のビジュアル・アーティストに依嘱して、映像による辞書を作ろうとする刺激的な試み「ビデオディクショナリー」、映像とダンスの関係に迫る「カメラによるダンス・スタディーズ」のほか、2006年1月に逝去したビデオアートの創始者ナムジュン・パイクの追悼プログラムなどがあります。

非常に広範囲の領域を抑えた映像作品の数々。周到な鑑賞計画は必須ですが、楽しめること間違いなしです。4回券やフリーパス券もありますので、たくさんのプログラムを見る方はうまく利用するとよいでしょう。なお、フェスティバルは東京で開催後、京都(5月)、福岡(6月)、愛知(7月)、横浜(7月)を巡回します。



【イメージフォーラム・フェスティバル2006】
■会期/会場
 東京 2006年4月30日(日)~5月7日(日)/パークタワーホール
 京都 2006年5月16日(火)~21日(日)/京都ドイツ文化センター
 福岡 2006年6月7日(水)~11日(日)/福岡市総合図書館
 名古屋 2006年7月1日(土)~2日(日)/愛知芸術文化センター
 横浜 2006年7月7日(金)~9日(日)/横浜美術館
■入場料
 当日1回券 \1,200
 特別鑑賞1回券 \1,000
 会員   \1,000
 4回券   \3,200
 フリーパス券 \8,000
■問合せ 03-5766-0116(イメージフォーラム・フェスティバル事務局)
■主催  イメージフォーラム/福岡足総合図書館/映像ホール・シネラ実行委員会/愛知県文化情報センター/横浜美術館(横浜市芸術文化振興財団)

詳しくはイメージフォーラム・フェスティバル2006 ホームページにて。



いかがでしたでしょうか。それぞれ見所が満載の催し物ばかりです。ゴールデン・ウィークなどを利用して、ぜひ足を運んでみてください。

オールアバウト「アート・美術展」では、今後も様々な美術展・イベント情報をご紹介していきます。お楽しみに!

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新しい表現が集う<文化庁メディア芸術祭>…アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガなどメディア芸術を表彰し広く紹介する<文化庁メディア芸術祭>をレポートした記事。

【関連サイト】
artscape…大日本印刷が運営するアート情報総合サイト。展覧会情報のほか、レビュー・評論など充実したコンテンツが魅力。
東京アートビート…首都圏を中心に、400以上のアートスペースの最新情報を登録、提供しているサイト。イベントレビューのページも。
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