よろいをつけたクマの王イオレク
<DATA>タイトル:『ライラの冒険I 黄金の羅針盤(下)』出版社:新潮社著者:フィリップ・プルマン価格:580円(税込) |
強くて誇り高いイオレクはかっこいい! 人間と話せるけれど、獣らしい部分もちゃんと持っているのだ。下手な擬人化には引いてしまうというひねくれた読者も好きにならずにいられない。ライラがイオレクの背中に乗って走るシーンは圧巻だ。
重要な鍵を握るダイモン
物語の中心を貫くのは、とらわれた子どもたちを実験に使っている組織の目的、アスリエル卿が追っていたダストと呼ばれる物質、そしてオーロラの向こうに見える都市の謎。すべての謎を解く鍵を握るのが、登場人物の人格の一部ともいえるダイモンだ。子ども時代は変幻自在で、大人になると姿を定めるダイモン――。一番最初の友達で、かけがえのない半身。ライラもダイモンのパンタライモンを何よりも大切な存在だと思っている。
ライラとパンタライモンが直面する危機とは? ライラが知らずに果たす重大な使命とは? 読んでのお楽しみ! 映画の公開前に、ぜひ原作の素晴らしさを味わってほしい。
【関連サイト】
・映画「黄金の羅針盤」公式サイト…予告編や作品情報のほか、自分のダイモンがわかる心理テストなど楽しいコンテンツも充実。
【他にもこんな本はいかが?】
・「最新ガイドおすすめ書籍」…ガイドが最近読んだ本の感想を紹介しています。