書籍・雑誌/話題の本関連情報

2008年、品格を読書で育てる12ヶ月(3ページ目)

現代のベストセラー作家の作品から、不朽の名作まで。小説で季節感を味わい、1年たって気がついたら品格も育っている(といいなー)という欲ばりな読書計画です!

石井 千湖

執筆者:石井 千湖

話題の本ガイド

3月 品格ある日本の家族(タヌキ)

画像(C)幻冬舎
<DATA>タイトル:『有頂天家族』出版社:幻冬舎著者:森見登美彦価格:1,575円(税込)
2006年に上梓した『夜は短し歩けよ乙女』で大ブレイク。人気・実力ともに兼ね備えた森見登美彦には熱狂的なファンが多い。そう、書店員にも。4月初旬に発表になる本屋大賞で最有力候補になりそうなのが『有頂天家族』。京都・糺ノ森に住む可愛い狸(たぬき)四兄弟が父の死の謎を追う物語だ。

父は生前、兄弟が何か悪さをして騒ぎを起こすたびに「それは阿呆の血のしからしむるところ」といっていた。その阿呆の血がもたらす奇想天外な出来事に笑い、家族愛の描き方に涙腺がゆるむ。

例えば次男は父の最後のセリフを酔っ払って忘れてしまい、ずっと悩んでいた。それを終盤で思い出すのだ。父が何といったのか知ったとき、こういう親こそ品格があるのだと感じた。

天狗や七福神も登場!

<DATA>
タイトル:『有頂天家族』
出版社:幻冬舎
著者:森見登美彦
価格:1,575円(税込)

わがままだけどチャーミングな天狗・赤玉先生のモデルはこの人かも。森見登美彦の文体に影響を与えているといわれる作家は? 答えは次のページに。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 12
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます