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名無しだからこそ!『泣ける2ちゃんねる』(2ページ目)

何かとダークなイメージで語られがちな巨大掲示板。実はいい話もたくさんあるんです。名無しの人生が涙腺を刺激しまくる『泣ける2ちゃんねる』シリーズをどうぞ。

石井 千湖

執筆者:石井 千湖

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とことん匿名+ユーモア

泣ける2ちゃんねる(2)
2005年3月に出版された第2弾!<DATA>タイトル:『泣ける2ちゃんねる(2)』出版社:コアマガジン監修:2ちゃんねる、泣ける2ちゃんねる管理人価格:1,575円(税込)
特に「嫁に行く娘へ」と題した最終回で、娘が父にいった笑えるセリフと行動のギャップがいい。場面が目に浮かぶようだし、娘の父に対する愛情の深さがその一言でわかる。お見事!

匿名で改変モノ。とことん「個」を消してあるから、誰の話でもなく、誰の話でもありえる。そこが、多くの人が共感できるポイント。ユーモアをまじえ、不幸自慢になっていないところもいい。

『エブリシング・イズ・イルミネイテッド』という映画化もされたアメリカのベストセラー小説に、

ユーモラスは悲しい話を正直に語るただひとつの方法

という一節があるのを思い出した。改変ネタに託しているからこそ、笑える語り口にしているからこそ、涙しても清々しい一編だ。

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