冒険の地図を作り、王様を味方につけ、最強のパーティを作る!
【この本もオススメ】米光一成 (著) 『デジタルの夢でメシを食うためにボクらは!』(マイクロマガジン社)デジタル業界で活躍中の6人と仕事術について語った本。ゲーム制作やWEBコンテンツ、携帯コンテンツ制作現場のウラ話としても興味深い |
・「冒険の地図」を作ること
・「王様」を味方につけること
・一緒に冒険するメンバーを、「最強のパーテイー」にすること
地図とは、プロジェクトの全体像をつかむために描く図のこと。その方法は簡単でシンプル。A4の白い紙の中心に冒険(プロジェクト)名を書き、周りに思い浮かぶ要素を書いていく。この本を作るときに著者が描いた地図が例として掲載されているのでわかりやすい。自分自身の地図を作る「自分マトリクス」もおもしろい。
王様とは、プロデューサー、上司、先生、スポンサーなど「うえのひと」のこと。彼らは自分では冒険には出発しないけれども、冒険の環境を作っている。勇者は王様が何を求めているか把握しなければいけない。ここで重要になるのは、王様に敬意を払いながら、冒険の核を捨てないこと。良いアイデアを出しても上司が……という不満を持ったことがあるあなたは、P20~33をぜひ読んでほしい。目からウロコが落ちるはず。
一緒にレベルアップできるのが、最強のパーティー。最初からレベル99の仲間なんてあらわれない。仲間の得意・不得意分野をつかみ、弱点も強みに変えていく。そのときに大事になるのが「イエスアンド」という方法。相手の意見をまず受け容れて、そこに自分のアイデアを加えて返す。もともとは演劇の手法だそうだが、著者ならではのアレンジが画期的。仕事だけではなく、友達や家族とのコミュニケーションにも応用できる! だらだら会議をなくす座席表、秘密アイテム「おみやげ」も今すぐ使いたくなる。
次ページでは、本書を読むとなぜ仕事が楽しくなるのか考えてみた。