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新シリーズ「ミステリーランド」の魅力<2> 『子どもの王様』(2ページ目)

講談社から発刊されジュビナイルシリーズ「ミステリーランド」。その魅力は、豪華執筆陣、内容の質の高さだけではない。書店の中で、このシリ-ズがひときわ輝く、その理由とは?

執筆者:梅村 千恵

■表紙、挿絵は、アーティストたちの「作品」

「箱」以外にも、この本、とにかく、凝りに凝っている。表紙の一部と背表紙は、ゴージャス感のあるクロス張り(装丁を担当したアートディレクター・祖父江慎氏によると、『くらのかみ』の緑のクロスは、特注だとか)。
 箱に穴が開けられていて、そこから表紙が覗くのも楽しい。表紙そのものにも力がある。
 表紙と挿絵を担当するアーティストは、(『透明人間の納屋』=石塚桜子、『くらのかみ』=佐藤勉 『子どもの王様』=マヤ・マックス)は、作家あるいは編集者が、「ぜひこの人に」と選んだという。二色ずりの挿絵も、おざなりなものではなく、まさに、「作品」。どのアーティストの挿絵も、内容にぴったりで素晴らしいのだが、私は、特に、「コロボックル」シリーズでおなじみの佐藤勉さんのものがお気に入り!

 とにかく、あらゆる面で、「いい本を作りたい!」という作り手の思いが伝わってくるこのシリーズ、この装丁で、この内容で、1600円は、本当に、安い。私は、初回配本作品三作を、まとめて「大人買い」してしまった(あ~、大人である、ってすばらしい!)。二回目配本も買いますよ。そして、色とりどりのクラス張りの背をずらっと並べる。うーん、今から楽しみである。
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