■北村薫、有栖川有栖・・・新本格の旗手たちが阪神に捧げるミステリー本、発見!
その本のタイトルは、『新本格 猛虎会の冒険』。
新本格、と言えば・・・と、著者欄を見てみると、嗚呼!有栖川有栖、北村薫、黒崎緑、白峰良介、小森健太朗などなど。
こんなスゴイ方々が「お仲間」だったのね。私が知らなかっただけかもしれないけど、そうよね、本格の根城は、元々関西ですものね。
これだけでもかなりの感動なのに、初版の期日を見て、感動、いや、驚愕である。
2003年3月!!!!阪神絶好調の今ならともかく、開幕前から、新作が待ち焦がれている旬の書き手が、こんなバカな企画に参加するとは!
まさに、これぞ、「阪神愛」じゃありませんか!
しかも、しかも、である。この本、「自分がどれだけ阪神を愛している」を綴った「フリークぶり自慢本」でないのである。そう、阪神をモティーフにしたミステリーなのである。
所収作品は、北村薫「五人の王と昇天する男達の謎」、小森健太朗「一九八五年の言霊」、白峰良介「虎に捧げる密室」、いしいひさいち「犯人・タイガース共犯事件」、黒崎緑「甲子園騒動」、有栖川有栖「猛虎館の惨劇」、E・D・ホック「黄昏の阪神タイガース」。
虎キチのアパートでの密室殺人あり、虎マニアの奇怪な「館」殺人あり、甲子園球場を舞台にした誘拐あり、虎戦士の犯罪あり・・・。本業でここまで遊べるなんて、立派です。
「ミステリー愛」と「阪神愛」の合体です。感服しました。
特に、序文で「阪神タイガースは絶対優勝するのである!」と開幕前に勇気ある宣言をしてくださった逢坂剛さまは、ファンの鏡!
阪神ファンでミステリファンの方の中で、まだこの本の所在を知らない方がいらっしゃったら、すぐに注文すべし!ベストセラーに押し上げて、第2作を書いていただきましょう。
あ、もう執筆済みであとは、優勝記念に出版するのを待つだけだったりして。
・・・いかん、「優勝」っていう禁句をついに言ってしまいました・・・。
この本を買いたい!
ブックマークしている人は既にしている、しない人はゼッタイしないと思うのですが、一応「阪神タイガース公式サイト」。
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