目隠しレストラン、初体験を終えて
どこに何があるのかすら分からないため、料理を奪い合うこともしばしば。二人ともポーズをキメているが、実際にはカメラがどこにあるかも分からない |
大脇:
じゃあ、教授から感想を聞こうか。どうだった、目隠しレストランを体験してみて。
教授:
まず、どこになにがあるか分からない(笑)。それに僕、箸使うの得意なんですが、つかめないですねぇ。
大脇:
視覚を奪われるっていうのは想像以上に不便な世界だったよね。食べた感想は?
教授:
僕のイメージだと、何を食べてるか全く分からないと思っていたんですよ。でも、肉、野菜みたいに、おおざっぱには分かる。そこまでは分かるけど、創作料理だとソースなんかで味が複雑になっているから、今食べているのがどんな料理かまでは分からない。
大脇:
うんうん。ていうか、別皿にあるソースを付けて食べる料理だと、そのソース自体が付けれないから味が淡泊なんだよね(笑)。じゃあ、ヒロコ嬢は? 教授は味オンチなのか全然分からなかったみたいだけど、「ナス!?」とか「イクラ!?」とか結構当ててたよね?
ヒロコ:
うん。ナスは好きだから直ぐに分かったし、イクラも超好きだから。
教授:
そうそう。僕もトマトは好きだから直ぐに分かった。自分の好物は分かるかな。好きな食べ物で、意識してよく食べているなものは分かるけど、好き嫌いなくフツーに食べてるくらいのレベルの食材だと分からない。
大脇:
逆に普段は嫌いで絶対に食べないモノでも、目隠ししてなら食べれるかもしれないね。だって教授、嫌いなアスパラ食べてたもんね(笑)。
教授:
えっ、僕、アスパラ食べてたんですか!? 今考えただけで気持ち悪くなってきた(笑)。
大脇:
ワハハハ! アスパラを食べた自分を想像するだけで気持ち悪くなるくらい嫌いなモノでも食べれちゃうと。子持ちのお母さん、今日から目隠ししてニンジンとかピーマンとか食べさせましょう(笑)。
ヒロコ:
目隠しすると味覚が鈍るんですね。
大脇:
そう。味覚が極度に鈍感になる。
教授:
ゲテモノ料理だったら分かるけど、フツーに美味しいハズの料理が美味しくないっていうのに驚いた。
大脇:
揚げ物を食べた時なんて、脂の味しかしなかったもんねぇ。本当はもっと味があるハズなのに、味がワントーンで終わっちゃうというか。例えば揚げものだったら、一番強い脂の味一色になっちゃうというか。でも、目隠しをハズして食べると分かるんだよね。味っていうのは目で見て楽しむっていうのがあるから、味が分かる。ほら、その味だって分かって食べてるから、知ってる味だから分かるんだよね。これはこの味だよねって。
ヒロコ:
味もそうだけど、私は温度に一番驚いた。だって、暑いか冷たいか分からないから、口に入れるまでの恐怖がスゴイよ。
大脇:
それはあるね。冷たいデザートを食べた時なんて、今まで暖かい料理ばかりで、てっきりその流れだと思っていたから、口から吐き出しそうになったもんね(笑)。