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2008年公開の名作映画ベスト10(3ページ目)

2008年に日本で初公開された作品から、ガイドの趣味と独断で選んだBEST10をカウントダウンでお届けします。

執筆者:中野 豊

第5位:『ウォーリー』
ロボット、ウォーリー&イヴの感動のファンタジー

ウォーリー
WALL・E『ウォーリー』
2008年12月より日比谷スカラ座他全国で大ヒット公開中
(c)WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.
2008年のアニメーションの中でもひと際輝きを放った本作は、アメリカで重要な映画賞の1つ「ロサンゼルス映画批評家協会(LAFCA)賞」の作品賞を受賞しました。同作品賞33年の歴史の中でアニメーション作品が受賞したのは初のことで、アカデミー賞でももしかすると、長編アニメーション部門ではなく、作品賞部門のノミネートも考えられます。

700年が過ぎた29世紀。ゴミだらけになった地球を人類が捨て去り、地球でひとり動き続けるゴミ処理ロボットのウォーリーは、ただひたすらゴミ集めを続ける長い年月のうちに、感情が芽生えていきました。ある日、巨大宇宙船からピカピカのロボット、イヴがやってきてウォーリーは彼女に一目惚れ。いつか彼女と手を繋ぎたいと願うのでした。しかし、イヴはある重要な任務を背負っており宇宙船で飛び立ってしまうのですが……。

ここから「人間様」の登場となるのですが、人がロボットのように管理され、ロボットが人間的!このあたりの演出の妙と前半のゴミの地球とレジャーランドのような宇宙船内の対比も面白い。なお劇中に何度も登場するミュージカル映画は『ハロー・ドーリー!』です。

[作品情報]
・2008年/アメリカ映画/上映時間:103min
・監督:アンドリュー・スタントン
・声の出演:ベン・バート、エリサ・ナイト、ジェフ・ガーリン
オフィシャルサイト

第4位:『ダークナイト』
アメリカン・コミックス実写映画の最高峰!

ダークナイト
THE DARK KNIGHT
『ダークナイト』
2008年は、面白いスーパーヒーロー物が多く、中でも『ハンコック』や『アイアンマン』もかなりイケていました。が、なんと言っても2008年のヒーローNo.1は「バットマン」です!そしてアンチヒーローNo.1は、間違いなくヒース・レジャー演ずるジョーカーでしょう。

バットマンが正体を明かすまで毎日市民を殺害すると公言するジョーカー。それまでバットマンによって犯罪を減らしてきたゴッサムの市民たちも掌を返したように、身内がバットマンのために殺されたと言い募る遺族たち……。善・悪、或いは悪のような善と善のような悪。両刃の剣と化したゴッサムシティのカオスがものの見事に描かれた、娯楽映画の枠を軽々と飛び越えた秀作です!

[作品情報]
・2008年/アメリカ映画/上映時間:152min
・監督:クリストファー・ノーラン
・出演:クリスチャン・ベイル、ヒース・レジャー、マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、アーロン・エッカート、マギー・ギレンホール、モーガン・フリーマン

第3位:『おくりびと』
真摯かつ繊細。2008年の邦画No.1

おくりびと
峰岸徹の遺作となった『おくりびと』
(C)2008 映画「おくりびと」製作委員会
東京の楽団でチェロ奏者をしていた大悟は、楽団の解散をうけて故郷の山形に妻・美香と共に戻り、大悟は死体を扱う職業に就きました。それを知った妻は「汚らわしい」と言って家を飛び出してしまいます。

その妻が「夫は納棺師です」と誇りもってこたえられるまでを、繊細に時に笑いを交えた滝田演出は見事という他ありません。『フラガール』や『それでもボクはやってない』はアカデミー賞の外国語映画賞ノミネートを逃しています。本作こそ、世界に誇れる日本映画!是非、アカデミー賞の舞台で、滝田監督や出演者たちの笑顔を見たいものです。

[作品情報]
・2008年/日本映画/上映時間:130min
・監督:滝田洋二郎
・出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、吉行和子、笹野高史 、杉本哲太、峰岸徹
オフィシャルサイト


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