戦後、高度成長期の日本人の多くは、今日より明日は更に豊かな生活を送れると信じ、終身雇用が当たり前の会社で家庭を顧みず仕事に邁進。毎日がお祭りのような「躁」の時代でした。が、平成に入り数年でバブル経済が崩壊!終身雇用は崩れ、成果・拝金主義が人と人との和を壊し、格差社会を作り上げ、IT化の波はテクノストレスなる言葉も生みだしました。

現在はストレス社会となって、バブル前の「躁」から「うつ」の時代へ激変。社会構造が抑うつ状態への引き金になっていると言っても過言ではないでしょう。「うつ」はストレスなどにより脳の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリンなど)のバランスが崩れることよって引き起こされると言われています。いつもと違う「やる気なさ」が1~2週間続いたら、精神科・心療内科を受診するようにと専門家も話しています(うつ病のセルフチェックはこちらから)。

さて、疲れた時にはヒーリング効果のある映画を観るのはいかがでしょうか?今回は「自然を見つめた作品」、「ほのぼのとしたアニメーション」、「温かい気持ちになる小泉堯史監督作品」の3つのカテゴリーで紹介いたします。

はじめはBGV(環境ビデオ)としてもオススメのドキュメンタリー映画から……。

大自然をみつめて癒すドキュメンタリー 
『ディープ・ブルー』、『WATARIDORI』

ディープ・ブルー
海の神秘と美しさを見せる『ディープ・ブルー』
1本目は、ガイドが劇場で観て眠くなってしまった『ディープ・ブルー』です。睡眠不足でもないのに眠くなれるというのはリラックスした証拠。ただし、時々びっくりするような海底生物に出くわし目覚め、またうとうとと……(笑)。

第1章:「海に生きるもの、その生態」で、アホウドリたちの孤島、南極のコウテイペンギン、ホッキョクグマの親子を追います。第2章:「生か死か、壮絶な攻防」では、シャチに追われるコクジラの親子、イワシの大群を襲うマカジキ、マグロなど、海の食物連鎖をみせます。第3章:「サンゴの楽園、深海の神秘」では、トロピカルな珊瑚礁と、みたこともない水深3000メートル以上に生息する生物にびっくりです。そして第4章:「青の砂漠の旅人たち」では、大海原の放浪者ウミガメ、マンボウ、潮にのって移動するクラゲやアカエイ、地球最大の生物シロナガスクジラと、イルカたちの陽気な泳ぎを魅せてくれます。

【作品情報】
・2003年/イギリス=ドイツ映画/上映時間:91min/監督:アラステア・フォザーギル、アンディ・バイヤット


WATARIDORI
鳥の目線の映像に酔う『WATARIDORI』
鳥を描いたドキュメンタリー映画の最高作は『WATARIDORI』です。ただひたすら、長距離を移動する渡り鳥を、その鳥と同じスピード、同じ高度と目線で追いかけながら撮影した、ドキュメンタリー映画です。見所は、美しい、あるいは厳しい環境と景色の中を、ただただ鳥たちが群れて飛んでいくシーンは単純でありながら感動的です。

ジャック=イヴ・クストーの『沈黙の世界』以来のフランス記録映画の伝統芸と言いたくなってしまいますが、それを超えて、ただひたすら対象に迫っていく、その真摯な映像作りに感心し、そして癒されること間違いなしでしょう。

【作品情報】
・2001年/フランス映画/上映時間:99min/監督:ジャック・ペラン


その他、大自然の生物を描いた『ホワイト・プラネット』、『皇帝ペンギン』、『アトランティス』がオススメです。

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