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魔人、加藤保憲を倒せ! 少年と妖怪は立ち上がる 『妖怪大戦争』(2005)

8/6[土]~公開の『妖怪大戦争』は、天才子役の神木隆之介クン主演作。イジメられっ子の少年が妖怪とともに魔人退治に立ち上がる愛と平和の冒険ファンタジー。

執筆者:南 樹里

『妖怪大戦争』を観ました

子供の時にしか出来ない冒険があった

『妖怪大戦争』(2005)

『妖怪大戦争』一言で表現するならば、「妖怪さん、いらっしゃーい(三枝師匠風)なお祭り映画」。

<<両親の離婚により、母の故郷である鳥取で暮らす10歳のタダシ。仕事で忙しい母にかわって、痴呆のはじまった祖父の俊太郎と多くの時を過ごしている。ある夏祭りの日、<麒麟送子>に選ばれてしまう。それは大天狗の住む山に聖剣をとりにいき、世界の平和を守る使命が課せられていた。>>

主演で麒麟送子のタダシに神木クン。まだまだ美少女に見えるときもある可愛らしさ。悪に立ち向う時の凛々しさ。その二つの魅力がタップリ。口ぐせは「無理」もしくは「絶対無理」。いくらいじめっ子にからかわれても、強がったりしない現代っ子。自分は弱虫だと認めてしまっている子こそがタダシなのだ。

タダシを支える妖怪たちは、バリバリの特殊メイクで大勢の俳優さんが出演されるのですが、じーっと見ても最後まで誰なのか分からなかった方もちらほら。妖怪ビジュアルを存分に楽しめます。タダシに愛される「すねこすり」は、その外見とは別に、きっと自らグロい怪物に化ける(元の姿)のかと思ったら、違うんですよね。期待を裏切られたような、そうでなくて、そういう展開かぁ~と思ったり。ファミリーでガヤガヤと楽しめるつくり。ラストシーンは大人ならホロリとし、子供の頃を懐かしむのではないでしょうか。

タダシや妖怪と対決する悪霊軍団の加藤保憲(豊川悦司)とアギ(栗山千明)の衣装は凝っているし、独特の世界を築いている。魔人の加藤ってあの『帝都物語』の加藤と関係アリ?と思わせるのだけど、ビジュアル的にも似せております。これは予想外のサプライズ。『帝都~』原作者の荒俣氏が関係しているからかな。そうそうプロデュースチーム「怪」には、世界妖怪協会会長で漫画家の水木しげる氏、荒俣宏氏、京極夏彦氏(こちらのお三方は同じシーンに登場)、宮部みゆきさん(タダシの担任役で出演)と最強の<妖怪>ブレーンがついていたのだ。

主題歌、挿入歌が豪華。作詞は三池監督。歌うのは、忌野清四郎氏と井上陽水氏。小豆(あずき)は超ポップにはじけます。[2005/7/21]

『妖怪大戦争』

古くから共生してきた<妖怪>たちが多数出演。誰か分かるかな!?

『妖怪大戦争』
[―]
2005年8月6日[土]~ 全国ロードショー
製作総指揮:角川歴彦 監督:三池崇史『ゼブラーマン』
出演:
神木隆之介、豊川悦司、宮迫博之、菅原文太 ほか
2005年/日本/2時間4分/松竹配給  角川グループ創立60周年記念作品
公式サイト:http://yokai-movie.com/

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※(c)2005「妖怪大戦争」製作委員会
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