『ダニー・ザ・ドッグ』ジェット・リー氏が来日会見
[2005/3/9]
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2005年初夏~公開の『ダニー・ザ・ドッグ』(配給:アスミック・エース)のPRで主演のジェット・リー氏が緊急来日、パークハイアット東京で会見を行いました。 ジェット・リー氏は、インド洋津波の発生時には、モルディブにいたとされ、『消息絶つ』などのニュースもあり心配されたが、3月8日に来日、同夜の披露試写会での舞台挨拶では、熱烈なファンの前で、やさしく手を振り返す等の元気な姿を見せてくれました。 これまでの役柄は「ヒーローばかり」でも、本作で揺れ動く感情を熱演し、初めて<愛>の映画に挑戦したのです。今回は10歳程度の知能で、闘犬のごとく悪漢に育てられた成人、ダニー役。劇中では、初のキスシーン、涙を流すシーンといった<初めて見るジェット・リー>の姿に驚くことでしょう。 でもそれは「色々チャレンジしたい。」と、ご本人が望んだことで、「『ロミオ・マスト・ダイ』のような企画なら、すぐに資金が集まるけれど、クリエイティブなものは難しいです。自分が社長だとしてもコストの回収の難しいものに手を出さないだろうと思います。」それゆえ、ハリウッドではなく、フランスで企画したといいます。 本作で脚本を務めたリュック・ベッソン氏から「どういうことを演りたいか?」と聞かれたことから端を発した『ダニー・ザ・ドッグ』は、『トランスポーター』で成功を納めた監督の要望「観客を突き動かし、感動を与えるような映画を撮りたい」という願いによって=『レオン』×『ニキータ』+@として完成した。 共演者には、ダニーを導く重要な役どころで本年度のアカデミー賞助演男優賞受賞者のモーガン・フリーマン氏がいる。同氏のことを、「後輩に対して、『こうしろ』といった指示を出す方ではなくて、身をもってリードしてくれました。それに現場入りから目の見えない役どころのままでした。」 そんなモーガン・フリーマン氏の役作りを目の当たりにし、ジェット・リー氏も役柄になりきるために、撮影中の生活では、「ホテルには戻らず、スタジオ内に寝泊りし、パンと水だけで生活してみたりしました。」 特に「人物の心情をどうするか?」を大切にしたそうです。「例えば、人間と犬の闘い方の違い。動物は狙いを定めたら一点に集中します。人間は複数を相手に闘えます。そういった違いもだしました。」 音楽はマッシヴ・アタック。武術指導は、『マトリックス』のユエン・ウーピン。 花束贈呈のゲストには、 イングリッド・フジ子・へミングさんが登場。しかもジェット・リー氏演じるダニーが愛に目覚めるきっかけとなる曲、「モーツァルト ピアノソナタ第11番 第1テーマ アラトルカ」と「トルコマーチ」の美しい演奏を披露してくださいました。曲名の紹介もイングリッド・フジ子・へミングさんご自身が取材陣に語ってくれたのです。 演奏に使用されたプレイエル[PLEYEL]のピアノは1807年にイグナース・プレイエルによって創業されて以来のフランスを代表するピアノブランド。その音色は、あのショパンのお気に入り。 イングリッド・フジ子・へミングさんは、フォト・セッションの合間にも「あなたが演奏した曲よ」とジェット・リー氏に英語で語りかけ、劇中でジェット・リー氏が演奏した曲まで披露してくださるサービスっぷり。 演奏中のイングリッド・フジ子・へミングさんと、直線距離で2メートルの場所に居た南。これほどの距離で演奏を聴けるなんて、そうあるものじゃありませんからね、大興奮。一瞬、お仕事だということを忘れそうになりました。
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