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【期間限定】『キル・ビル』LAインタビュー(5ページ目)

今週末、来日PR決定の『キル・ビル』。それまで待てない方に、タランティーノ監督、ユマ・サーマン、ルーシー・リュー千葉真一、ローレンス・ベンダーへのインタビューを入手!

執筆者:南 樹里

千葉真一
キル・ビルキル・ビル
Q:
タランティーノ映画への出演は初めてですが、監督とは以前からお知り合いだったのですか?
千葉真一
:何年も前に、深作欣二監督の撮影現場を、クエンティンが訪ねて言った時に、僕にも一度会ってみたいと深作さんに言ったらしい。僕はすでにL.A.に住んでいたから、深作さんから「彼に君の連絡先を教えたよ」と言われて、本当にクエンティンから電話がかかってきた。それで僕が指定した寿司屋で会ったのが始まり。その時、「一度一緒に仕事をしたいね」という話もしたけれど、彼もデビューしたばかりだったし、いろいろ夢があったみたいだね。
Q:
タランティーノ監督は、この映画を深作監督にも捧げていますが、彼らにフィルムメーカーとしての共通点を見ることはありましたか?
千葉真一
:ふたりには、たしかに接点があるね。深作監督は、ものすごく自分のこだわりをもっているのに、僕ら俳優には「ちょっと動いてみてくれませんか」というような、漠然とした言い方をして、自由にやらせてみることがよくあった。一度、僕は聞いたんですよ。「監督は、自分のやりたいことを知っているのに、どうしてそうやって僕らに自由にやらせるんですか」と。そうしたら深作さんは「僕じゃ考えつかないようなことを俳優が考えてくることがある。僕はそれを盗みたいだけなんだ」と言った。クエンティンにも、そんなところがあるね。とくに、クエンティンは自分が俳優もやる人だから、なおさらそうなのかもしれないけど。
Q:
今回は、服部半蔵役で出演するだけでなく、ユマ・サーマン、ルーシー・リューら出演者に、侍のアクション指導もされたそうですね。
千葉真一
:教えるのは、これまで大勢に教えてきたから、とくに大変だったわけじゃないけど、日本で生まれ育って、テレビや映画でこういう文化に触れてきた人に教えるのと、そんなことはまったく知らない人に教えるのは、また違っていたね。最初の1週間は、刀を触らせなかったんですよ。刀とは何か、そこから始めるためにね。でも、彼女らは、実によく稽古した。あまりにも熱心だから、「どうしてそんなにがんばるのか」と聞いたくらい。そうしたら、「これは私たちの財産になるんです。それも、誰も盗むことができない財産です」と言ったよ。その心意気が、映画の中に、ちゃんと絵になって証明されてますよね。
(c)猿渡由紀

 
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