傷だらけを表明せよ!
ガイド:
最近、ボクのマイミクやTwitterのフォロワーが、「傷だらけ」で始まる人が増えているのですが、そんな皆傷だらけになって大丈夫か心配です。
松永:
「傷だらけのキャンペーン」を開催し、ネット上をさまよえるダッチマンたちに「傷だらけ」であることを表明いただいております。
twitterやmixiや諸ブログにおけるユーザー名を「傷だらけの○○」などにしてご報告いただけるとアーバンギャルドからオリジナル壁紙がもらえます。というのは建前で、本当は傷つけたくて傷つけられたい現代人の皆さんに「傷だらけ」であるという事実をカミングアウトして欲しかったんです。プレゼントする壁紙はイコノスタシスの壁であり、放射能や電磁波を防ぐことはできませんがPCやケータイのモニターから溢れる傷だらけの現実を闇に覆い隠す効果が報告されています。
物事は常に表裏一体である!
ガイド:
タイトル曲「傷だらけのマリア」のPVも無修正と修正済とアーバンらしい。その昔、Duran Duranの「Girls On Film(グラビアの美少女)」もエロすぎてBBC放送禁止になったUncensoredとCensoredの2パータンのPVがありましたね。まぁ、全く違う観点からの無修正ですが(笑)。そちらもぜひ次回はお願いします。
松永:
おっと、その場合はYouTubeではなくYourFileHostでの公開としなければ削除されてしまいますね。
浜崎:
相変わらずの私達ですが、今までの活動から知恵をつけまして行き残る道を見出したというか。
松永:
今回無修正/修正済と二種類のPVを制作したのは実際的な理由からで、そもそもこれまで制作してきた我々のPVの多くは内容から地上波でのオンエアが厳しいものが少なくないんです。例えば「水玉病」「コンクリートガール」はギリギリで「セーラー服を脱がないで」はNG。だから次回の作品は自主規制の度合い強まるTVメディアへのアイロニーも込めて部分的な描写の異なるものを二本制作し、それぞれオンエア/オフエアヴァージョンと名付けました。
これら2つの位相のどちらが上であるとか、どちらが主体で客体であるかという議論は的を得ません。物事は常に表裏一体であり、グロテスクであるもののほうが過激、もしくは過激なもののほうが真実といった対立構造はブラウザを開けば死体や裸体とコマーシャルフォトが並列されるこの時代において、既に解体されているように感じるからです。アーバンギャルドが地上と地下を往来する天使で悪魔である限り、エンジェックかつデモーニッシュなこの二面性はつかず離れず男女のように共棲し続けるでしょう。しつこいようですがアーバンギャルドは「病的」だけど「ポップ」なんです。
◆「傷だらけのマリア(無修正版)」プロパガンダビデオ
浜崎容子(よこたん) |