テクノポップ/90年代以降のテクノポップ

ゼロ年代(1)2000年~ゼロ年代の幕開け(4ページ目)

助手、研究生と三人でゼロ年代音楽シーンをとっても偏った視線で総括して行きます。先ずは、90年代末の流れとゼロ年代の兆候を予感させる2000年から。Primal 、Avalanches、深田恭子、モー娘。・・・

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

■NASA『Remembering The Future』(2000年8月)


先生:
Remembering the Future
NASAという同名異バンドは複数ありますが、こちらはスウェーデンの二人組。NASAは1983年にデビューしましたが、何故か突然復活して素晴らしいテクノポップ・アルバムを作ってしまうんです。元々、The Bugglesの「Elstree」をカヴァーしていたセンスの持ち主なんですが、このアルバムはどう考えても、New MusikのTony Mansfieldへのオマージュ。仲間内で大いに盛り上がった知られざる名盤です。大きなシーンの流れと繋がっている作品ではないですが、日本では輸入盤でさえもほとんど流通していなったので、インターネットの恩恵を受けたいい例としてゼロ年代的と言えましょう。

スウェーデンのNASA

▲Erykah Badu『Mama’s Gun』(2000年10月)


研究生:
Mama's Gun
R&Bシーンでは、「ニュー・クラシックソウル」や「オーガニックソウル」と呼ばれたムーヴメントがありましたね。ヒップホップ的なプログラミングをベースにしたサウンドに生楽器音色を加え、R&Bに過去のソウルやジャズの躍動感を取り戻させるのが特徴です。90年代末には既に始まっていたこの路線を、コアファンだけでなく一般層にも広く浸透させたのが本作の大ヒットかなと。今ではすっかり定着して、ブラック系ポップスのフォーマットの一つになっているのでは。この辺の音をそんなに掘っているわけじゃないので、あくまでラジオでなんとな~く聴くレベルでなんですけども。
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