edge <△-mix>
先生:
8分を超える「edge」のリミックスは原曲を崩しすぎず、中田ヤスタカならではのアッパー感が気持いいです。シングル『love the world』での「extended mix」は、長くなったヴァージョンという感じでしたが、こちらはCD化されたリミックスとしては、Perfumeの初の正式ダンス・ミックス。『remix』誌のプレゼント企画「チョコレイト・ディスコ」というはありましたけどね。
小悪魔:
第一印象で酷評しましたが、かっこいい・・・これやっぱ凄い今の音全開エレクトロっすね。
博士:
リミックスと言うより、楽音を増やしたり厚みを増して綺麗に作品として仕上げてる感じがしますね。
研究生:
“皆さんからのオーダーに応えました”的な仕上がりでサービス精神を感じますね。
・・・と言ってしまうとネガティブな印象ですが、“ここを強調してほしい!”というところをキチンとブーストさせている、ツボを押さえた仕上がりではないでしょうか。ギュワンギュワンでイケイケ・アシッドな音像ですが、必要以上にフリーキーにならず、コンパクトにまとめられている。むしろわかりやすい起伏がある構成に作り変えることで、曲を最初から最後まで楽しませるのを最優先している感があります。Perfumeファン以外の人にも、構成が豊かなこちらのヴァージョンの方が原曲よりも飽きずに聴いてもらえそう。そういう意味では、ハードな感触のリミックスですが、ストイックな構成の原曲よりポップになっているのかも。80kidzがFM局のヘビロテになる時代ですから、これぐらいやっちゃっても“ポップなインパクト”の範疇になってくるんでしょうね。
助手:
ボクも研究生とほぼ同意見ですね。この曲はまさにサービス精神。もっと言うと1曲目からこの曲までは、いわゆるファンサービス。シングル2曲に「GAME」からの流れをさらにブラッシュアップした「edge」のリミックス。いままでのPerfumeファンはこれで文句ないだろう、と。個人的には次の「NIGHT FLIGHT」から新しいアルバムがはじまるという印象です。
実は最初にこのアルバムを聴いたときにチグハグな印象があって、いや、もっと言っちゃうと「love the world」はね、確かに今回のアルバムっぽいんですよ。曲の良し悪しということとは別の次元で「Dream Fighter」とこの「edge」、あとは「ワンルーム・ディスコ」がアルバムの全体像をぼやかしているようにも思えます。逆に言えばこれらの曲がアクセントになっているとも言えるのですが。
先生:
中盤あたりで、「ワンルーム・ディスコ」にあったような情緒不安なメロディーになるあたりが、ツボです。
研究生:
中盤のシンセフレーズって(2:25あたりから)、代々木で聴けた「WHAT IS DISCO?」のシンセリフっぽいかも。
先生:
その「WHAT IS DISCO?」が入っているDVD収録の代々木でやったライヴ・ヴァージョンの方は、「△–version」となっていますが、これともまた違うし、でも両方とも「△」って付いているし、紛らわしいです。