テクノポップ/近未来型アイドル

近未来対談~Saori@destinyの失敗作?

ミニアルバム『WOW WAR TECHNO』が失敗作だという意味では決してありません。MADムービーに果敢に挑戦したPVが・・・いや、見れば分かります。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

えっ、失敗作?

先生:
amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
WOW WAR TECHNO
えらく衝撃的なタイトルをつけましたが、これはSaori@destinyの新しいミニアルバム『WOW WAR TECHNO』自体が失敗作だったという意味ではありません! くれぐれもその点はよろしく。そのタイトルは、自ら失敗作とするPVにあります。先ずは、彼女の公式ページを見て欲しいです。

Saori@destiny 1st Mini ALBUM「WOW WAR TECHNO」

失敗!挫折!力不足ですいません!

これは彼女の新作に向けてのPV「WOW WAR TECHNO」に対しての言葉。普通、言わないですよね、自ら。

MADムービーを公式PVにしようとする勇気ある試みをしたのですが、集めた画像の許可が取れなかったから、許可が取れた画像だけで作り、残念な結果になったようです。でも、「Space Shower TV」とかで急に流れると面白い。

2many dj'sが以前、マッシュアップのリストで、許可が取れたアーティスト、許可が取れなかったアーティストの一覧みたいなのを作っていましたが、今回の場合、許可を拒んだ人がいたら、理由が知りたいですね。PVに出るのは恥ずかしいからやめてみたいな?

博士:
これ、再生バーも込みみたいなデザインになってますよね。動画サイトで動画職人達が良くやるパロディーみたいな画風をわざとやってる感じ。

先生:
ガールポップ系で本人が動画では登場しないPVは、確かに斬新でシュールです。挿入されたニューレイヴ系のデザインがMADの画像自体に馴染んでいないし(笑)。まあ、アンビバレントと言えばそうなんですけど。

博士:
PVを見て、一曲目「WOW WAR TECHNO」からいきなりリミックス風の意味を考えてみました。原曲をリミックスで“パロってる”んじゃなくて、リミックス(と言う行為自体)を“パロってる”と言うところですね。ある意味“微妙”でわかる人にはたまらない。

実際、映像職人の作品はもっとクオリティーが高いのですが、プロが本気で真似ちゃうと“ホンモノ”になっちゃいますからわざと雑い手作り臭さを残したのだと思います。

先生:
サウンドについては後ほどにしますが、J-ポップ的に言えば、確かにリミックスっぽいですね。原曲をリードに持ってきて、大沢伸一、DEXPISTOLS、80kidzなんかのエレクトロ系リミックスをカップリングも持ってくるというのが、最近のパターンとして見られますからね。

博士:
最近、某グループによるブレイクのきっかけとなった動画サイトでのMADなどを含む無許可動画の大量削除がされましたが、その現実を逆手に取ってるみたいな姿勢はちょっと共感できます。

先生:
好意的なものであれば、大目に見て欲しいですよね。

博士:
コメントが横から流れるみたいな演出もPVの中に入れちゃえばどうでしょう?

先生:
それなら、ニコニコ動画のフレームにしないといけませんね。

博士:
最後は真っ黒なところに「どうせ時報女です」。
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