CMを検証
先生:じゃ、次はCMを検証しましょう。こちらの方が、エレクトロ度は高いと思います。Perfumeの「edge」は、コーセーのFasioという20代をターゲットにした化粧品のCMに使われましたね。ちなみ現在は、電気グルーヴ×上戸彩の「The Words」が使用されています。昔から、化粧品ソングというのは、その時代を映すものでしたが、エレクトロの影響は見られますね。
研究生:
「edge」がFacioに起用された時、Perfumeファンとしては“勝った!”と思いました。ついに旬の音(と存在感)になったんだ!と。Facioは深田恭子を起用して、「キミノヒトミニコイシテル」を使っていたり。あれも流行りましたからねぇ。
先生:
Kiss & Ride |
研究生:
あと印象的だったのは、やはり安室ちゃんとヴィダルサスーンのコラボです。エレクトロと化粧品~美容系のモード感との相性の良さを、改めて実感させられました。今の耳で“ファットでホットでシャープ”に感じるサウンドでなければ、あのモード感は出せない。テクノだと冷すぎたり平べったすぎるし、王道ハウスだともったりしちゃう。安室ちゃんの存在感があってこその企画だったのでしょうが、あそこまで話題になったのは、今が旬のダンスサウンドならではの“キレ”があったからこそだと感じています。
先生:
安室ちゃんのPV「NEW LOOK」は、PerfumeのPV「シークレット・シークレット」をやった児玉裕一が映像ディレクターですね。自分の中では、あれがPerfumeのPVでの最高峰なんです。
エレクトロど真ん中と言えば、Justiceの「DVNO」が、docomoのCMで使われたのが象徴的です。CM曲というのは、元々坂本龍一や鈴木慶一などテクノな作家が手がけたものが多いですが、エレクトロが流行っているかという質問には少し答えてくれたのではないでしょうか?