テクノポップ/テクノポップ基礎知識

ELECTRO対談~エレクトロとそのルーツ(2ページ目)

エレクトロのルーツに始まり、いまどきのエレクトロ(ニューエレクトロ)について語り合います。黒人と白人の解釈の違いから進化していったエレクトロ、奥が深いです。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

エレクトロとテクノの接点

研究生:
アフリカ・バンバータは、当然リアルタイムでは聴いていないのですが、僕らの世代(今、30代半ば)にはヒップホップのルーツとして紹介されています。でも、「Planet Rock」などを聴くかぎりだとど真ん中のエレクトロ。ミニマルな展開ですがよく聴くとベースラインもファンキーですし、粋だねぇ~といった印象です。

先生:
ED BANGERとかでもヒップホップ的なのありますからね。

研究生:
ただしそう感じられたのは、初期エレクトロのスカスカ感を楽しめる初期デトロイトテクノや、デトロイトのゲットーテック系を好きになってから出会ったからではないかと。ロックを頻繁に聴いていた頃に好きだった、テキトーでうさん臭いニューウェイヴならではの風味も満載なので、ええ味出してるなぁって。「Planet Rock」を初めて聴いた時、「あ、ホアン・アトキンス(Juan Atkins)や」と感じたのを覚えています。

小悪魔:
完全に同意です。「Planet Rock」とか今聴いたら発見あるだろなあ。つうか小悪魔は、絶対これ読む人にキモイ30代女だと思われるんでしょね(涙)。

ほんと友達のいない子供でした。しかも自意識過剰。典型的田舎者の美大志望者でしたね。高校の時の彼氏が大学生で、「テクノとかダサイ!」とか言われファッションから音楽から何から指導されました。その人には大分教えてもらいましたねー。オサレフレンチとか。

先生:
急に涙ぐまないでください。いつの間にか、小悪魔の自伝になっていますよ。ちょっとツンデレーション。

ジャングルビート

研究生:
Art Of Noiseは聴かず嫌いでした。オケヒット(今の若い人は知らないかな)の開発、サンプリング。Mr.マリックや仮面ノリダー(※怪人登場シーン)のテーマ曲など。頭でっかちでシュールなイメージで、なんとなく怖い音楽なのかなと思っていました。あと、Adam & The Antsとイメージが重なってしまって・・・今聴くと色物だろ?みたいな。

先生:
Adam & The Antsは、ジャングルビートで、その当時の空気があってよかったんですよ。まぁ、Art Of NoiseもAdam & The Antsのどちらもマルコム絡みですけど・・・ 余談ですが、メロン記念日の「さぁ!恋人になろう」は、ジャングルビートです。

研究生:
メロン記念日にマルコムマクラーレンが絡んでいるんですか?まったくの勉強不足でした・・・

先生:
非常に間接的にですけど・・・

研究生:
しかし、「ジャングルビート」っていろいろな解釈がありますね。ボ・ディトリー(Bo Diddley)もジャングルだし、ジャジーじゃないドラムンベースもジャングルと呼ばれるし、田原俊彦のシングルにも「Jungle Jungle」があるし・・・未だによくわからないビートの1つです。

先生:
そのあたりは解説していますので、「ジャングルビートで連打!」を読んでみて下さい。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 6
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます