GIRL NEXT DOOR
先生:話を戻しましょう・・・
偶然の確率 |
助手:
そういえば、和田アキコが吠えてましたね。あるグループ(おそらくモーニング娘。)が落選した理由が「今年のコンセプトは歌を聞かせたい」ということだったらしいけど、出場者の中にそぐわないのがいるって。絞めてやりたいとまで言ってましたね。そのそぐわないってのが、おそらくPerfumeとGIRL NEXT DOORっていう憶測が流れています。まぁ穿った見方をすれば、そういうことを言って紅白を盛り上げようというリップサービスにも聞こえるんですけどね。
先生:
助手、なかなか攻撃的に週刊誌ネタを振ってきますね。
僕は仲間由紀恵のことが心配です。やんくみだから、いざとなれば・・・
助手:
ただ、PerfumeとGIRL NEXT DOORってこういう場ではひとくくりにされてますけど、そのバックボーンや売れ方、言い換えればマーケティングの在り方は真逆ですよね。巨額の広告費を投じて、全曲タイアップつけてっていう90年代型の古い中央集権トップダウン的な手法で売り出されたGIRL NEXT DOORは、全然異業種ですけど資生堂のTUBAKIやdocomoのCMなんかにも共通する「それもう古いよ」っていうモデルですよね。曲の質は別として、売り方としては10年以上前の手法ですよ。逆にPerfumeは、もう何度も言ってますけど非常にゼロ年代的で、口コミや動画サイトを通じてユーザー間で盛り上がって売れていっていますよね。
先生:
確かに、さほど期待されずデビューしたPerfumeと社運を賭けてデビューしたGIRL NEXT DOORというのは、対照的です。言い方を変えれば、奇跡 vs. 企画書ですからね。
助手:
変な話、Perfumeの苦労話とかって演歌歌手のそれに近いものがあるじゃないですか? お客さんに深々とお辞儀をしたり、凄く謙虚な姿勢だったり、それこそ和田アキ子にも認めてもらえるような、ね。そういうPerfumeの苦労話などから生まれる「演歌的な物語性」って、実は一見古いんですけど、実は今の時代に逆にマッチしてるんじゃないかと思い始めたんですよね。
先生:
凄く謙虚な姿勢・・・レコード大賞では、『GAME』が優秀アルバムに選ばれましたが、そのステージの最後で「すいません、めちゃ、間違えました!」と言ってしまうあ~ちゃんは凄く潔い(笑)。言わなかったら、分からん人がほとんどなのに。
助手:
たとえば「ごくせん」とか「ルーキーズ」とか、そういうドラマがウケるじゃないですか?あれって「金八先生」とか「スクールウォーズ」みたいですよね。この辺話し出すと長くなるんでオチだけ言うと、そういう熱さとか泥臭さ、つまりはPerfumeの「演歌的な物語性」というのが、きれいにその空気にハマったようにも思うんです。そういう意味では幅広い層に受け入れられる可能性が凄くあるんですよね。紅白をきっかけにPerfumeを知った年配の方が「あの子らは苦労してるだけあって、いい子ね」なんていうね。
先生:
あえて言うならば、GIRL NEXT DOORの千紗は、Ma-Kissというアメフトの応援ユニットにいたらしく、BoAのバックダンサーもしていたとか・・・でも、Perfumeの方が苦労指数がはるかに高そうです。