テクノポップ/YMO関連

キリンラガーはどうしてYMOを起用?

YMOとCMをテーマに連載記事を書いてみたいと思います。先ずは、CMで久しぶりの復活を果たし、8月22日にはCDもリリースされるキリンラガーのCMについて考察してみましょう。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

RYDEEN79/07

amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
RESCUE/RYDEEN79/07
「RYDEEN79/07」は、もともとCM用にキリンビールとのタイアップで作られたご存知「RYDEEN」のリメイキング。残念ながら、7月末でCMの方は終了ですが、8月22日には、HASYMOとYMOのダブル名義で『RESCUE/RYDEEN79/07』のカップリングCDが遂に発売です。配信からスタートしましたが、やはりレコードなるのは嬉しいです。でも、最初からCDにしろよと突っ込みたくなりますが。「RESCUE」は今秋公開予定のアニメ劇場映画のタイトル曲で、「RYDEEN79/07」と同じく、HAS(横浜)、YMO(京都)としてのライヴでも演奏されていました。

YMOとキリンビール

YMOまたはYMOの曲がCMに起用されるのは、これが初めてではありません。過去のYMO関連CMについてはまた特集しますが、YMOのメンバー単独であれば、かなりの数に上ります。

YMOとキリンビールとのタイアップCMは、2月3日から放映が始まりましたが、7月末まで3,000GRP投入されたとの発表があります。GRPとはGross Rating Point(累積視聴率)、つまりCMを放映した時間帯の視聴率の合計。3,000GRPとは、約6ヶ月で視聴率の累積合計が3,000%。100%を平均的視聴者が必ず見るとした場合い、6ヶ月に30回見る計算となります。6ヶ月は放映期間としては長い方ですが、3,000GRPは、ほとんどの人が商品名を覚える基準値と言われています。ちなみに資生堂のシャンプーTSUBAKIの場合、導入1ヶ月で6,000GRPとなります。

商品名ですが、最初はキリンラガービールだけと思っていたのですが、キリンラガービールとキリンクラシックラガーとの2品目に対する広告ですね。現在のラガーは、アサヒスーパードライに対抗すべく1996年に熱処理しない「生」になったのに対し、クラシックラガーの方は、熱処理したラガーの復刻版。ビール通ではないので、味の違いには言及できませんが。一つの広告で二つの品目に対する訴求というのは難しいですね。

CM放映秒数は、15秒、30秒、60秒が用意されています。15秒は「現代編」「江戸編」「原始編」の3ヴァージョンあります。30秒と60秒は、3ヴァージョンをミックスさせて編集しています。日本では、通常30秒がタイムCM(番組提供スポンサーのCM)、15秒がスポットCM(番組間に流れることが多い、タイムCM以外のもの)に使われることが多いです。これらのCM全ヴァージョンは、メイキングも含めてキリンビールのサイトで見れたのですが、現在は8月から放映のユーミンのCM特集に変わってしまいました。過去のアーカイヴも見れるようにしてほしいですね。
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