チップチューンとは?
チュップチューンとは、ファミコンなどの80年代家庭用ゲーム機の内蔵音源チップによるサウンド。現在では、そのサウンドを利用して新しく構成したポップミュージックを指します。この所、チュップチューンが熱いです。8bit ProjectからYMOのカヴァー3曲を含んだ、チップチューン・カヴァー集『FAMILIAR COMPUTING WORLD』が8月23日にリリースされました。今回、8bit Projectの中心人物である伊藤俊治さんにインタヴューしました。amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
FAMILIAR COMPUTING WORLD |
02. キューティーハニー
03. さくらんぼ~Happy Days~SMILY~プラネタリウム
04. トワイライト
05. [新世紀エヴァンゲリオン・メドレー]残酷な天使のテーゼ~ANGEL ATTACK~DECISIVE BATTLE~交響曲第九番第四楽章~FLY ME TO THE MOON~次回予告
06. めざせモスクワ
07. ライディーン
08. ゲームセンターあらし
09. Birthday Eve~D.D.D.~Shake It Up~you
10. GOLDFINGER '99
11. [スタジオ・ジブリ作品メドレー] 風のとおり道~ナウシカ・レクイエム~人生のメリーゴーランド
12. パワーホール
13. チャンピオーネ~ロコローション~上海ハニー~花
14. 恋のマイアヒ(リプライズ)
15. 21 世紀のスキッツォイド・マン(インクルーディング:ミラーズ)
16. コンピューター・ゲーム“サーカスのテーマ”
17. テクノポリス
Mansfield
伊藤氏 |
当初は「MANSFIELD TECHNIQUE」という名前でした。なにか由来があったような気もしますが、古い話なので忘れてしまいました。New Musikは好きですよ。たまに思い出して聴いてます。
8bit Projectとは?
(チップチューンは)古くから多くの人が聴いているはずなのに、リスニングの対象となったのは割りと最近のような気がしますね。ロー・スペックな音源から、いかに壮大な世界を作り上げるか・・という当時の音職人の仕事が再評価されているという側面もあるように思います。ショボイ絵、ショボイ音をプレイヤーの想像力で補っていたのが当時のゲーム。今のゲームは想像する余地があまりありませんね。ポリゴンキャラよりもドット絵キャラの方が表情豊かに感じます。
私は音楽的にはかなり雑食性でして、所有のiPodにはテレサ・テンやDOORSやMason WilliamsやアンパンマンやSUN・RA等が違和感なく同居しております。ガキの頃のカセットテープ(90分)も、A面が松山千春でB面は「Solid State Survivor」でしたし (笑)。ですのでチップチューンに関しても、そんな自分の中の引き出しの中のものの一つという感じですね。ちなみに「チップチューン」という言葉は8bit Projectを始めて1年後くらいに人に指摘されて知りましたが。
――8bit Projectとしては、全員で4名クレジットされていますが・・・あれっ? Yセツ王の助教授も参加されていますね? 他のメンバーの方々は別に音楽活動されているんでしょうか?
助教授(齋藤久師)とは以前から仕事で一緒になることが多かったのですが、8bit Projectを始めるにあたり、これほど適した人材は他にいないだろうと。勝ったも同然な気になりました(笑)。今回収録のYMOの曲は、当然ながら彼の仕事です。チップチューン抜きに、単にカヴァー/リミックスとしても秀逸だと思います。
東海林弘憲は元々はギタリストで、最近まで「Circle」というバンドでライブ活動をしておりましたが、諸事情により解散しまして、今は自分探しの旅中です。そんな彼はレトロゲーム・オタクでして、たまにコア過ぎて話がわかりません(笑)。「めざせモスクワ」や「エヴァ・メドレー」などに彼の個性がよく出ているように思い ます。
木下洋介は8bit Project最古のメンバーで、彼と試行錯誤を繰り返しコンセプトを固めました。彼はベーシストでもあり、最近まで「Starship Africa」というユニットで活動しておりましたが諸事情により解散しまして、今はサウンドクリエイター業務に従事しております。彼のPOPセンスは「恋のマイアヒ」や「ジブリ・メドレー」あたりによく出ていますね。