マッスル君、ゼンマイでは誰が強いの?
(左より)shonen、几ヵ、マッスルNTT |
ありがとうございます。
「ゼンマイ」は、最初は僕(マッスルNTT)と几ヵさんの2人組ユニットだったんです。お互い80年代の音楽が好きがだったので一緒に音楽をやろうってことになりました。几ヵさんを「現代に蘇りし80'sアイドル」ってことで(笑)。でその後、僕のソロライヴで兄(shonen)がゲストでエレキギターを弾いたんですが、それを見た
几ヵさんが「ピコピコ+テケテケでゼンマイをやりたい」ってことで今の形になりましたね。
「ゼンマイ」という名前は、機械仕掛けっぽくレトロな雰囲気を意識してこの名前にしたと思います。2人組の時に几ヵさんと共に大好きな「ゲルニカ」のイメージもあると思います。実際ゼンマイ初期にピアノとリズムマシーンのゲルニカ的な昭和の匂いのする楽曲を作りました。
――ゼンマイの中での力関係というのがあれば教えてください。名前はマッスル君が強そうですが、実は几ヵさんが強かったり。
一応リーダーは僕ですが筋力は一番低いです(笑)。力関係といっても、いろいろあると思うんですが、ゼンマイの活動の源になっているのは僕のやる気ではないでしょうか。ライヴでは几ヵさんの力が大きいですね。やはりバンドの顔なので。でもスタジオではピカイチで演奏が達者な兄が権力があるのではないでしょうか。という事はそれぞれに役目のあるバンドって事ですかね。
――『TECHNO4POP vol. 4』から参加されていますが、どのような縁で?
2005年の9月に几ヵさんと大阪にT4Pのイベント(四方先生もおられましたね)を見に行って、ライヴ後にレーベルオーナーのZUNBAさんに自主制作のCD-Rを渡しました。それで後日にZUNBAさん連絡があった、というのがきっかけですね。
――自ら、ゼンマイのサウンドをピコピコサーフと表現されていますね。前回の「テレビジョン」、今回の「電池サーフ」を聴いて思ったのは、確かにそうなんだけれど、同時にパンクですね。あと、ZE RECORDSとかにも通じると思います。
三人ではじめた頃のゼンマイの曲がすごくピコピコでテケテケだと見た人に言われたので、ピコピコサーフと言っています。「テレビジョン」では、ピコピコサーフから一皮剥けようと思い、ニューウェーヴ的なイメージも織りまぜたテクノなロックを目指しました。
今回の「電池サーフ06'」では05年バージョンのテケテケギターではなくもっと即興的で涼しい夏っぽいギターで伸びやかさを目指しました。そして、ライン録音ではどうしてもグルーヴが出にくいと思ったので、わざと歌以外はマイク1本録りをしました。ローファイを意識したというか。
その為にパンク臭がするのでしょうか。やっていてパンクという意識はあまり無いのですが、僕はゼンマイにプラスチックス的な要素も入れたかったので、そこから来ているのかもしれません。それか、ニューウェイヴ(僕)と60'sロック(兄)が混ざって時代的に中間のパンクになるのかもしれません。
ZE RECORDSに通じる、という評価とてもうれしいです。僕はZE RECORDSのあの何とも言えないポップで独特の変な感じがたまらなく好きで、影響される部分は多くあると思います。ある意味CristinaとCasino Musicを足して2で割ったような感じが僕のゼンマイの理想かもしれません。
――3人とも、別のユニットやソロの活動もされているようですが、ゼンマイとは違った路線なのですか?
僕のソロはゼンマイとは音楽性は近いものの、DEVOやGARY NUMAN、ヒカシュー等の男のテクノポップを意識した音楽ですね。
兄のソロはアコギとウッドベースの1930年代のアメリカのジャズ要素を含んだポップスを日本語歌詞で歌ったような音楽性でゼンマイとは全然違いますね。
兄と僕のユニットはもっとハワイアン音楽的でまた違う音楽性ですね。
――メンバーの方は皆さん、京都なんですよね。実は僕も京都生まれ、京都育ちであります。ゼンマイ的に京都のお勧めスポットなんかあれば教えてください。
今は三人とも京都在住ですが、几ヵさんは大阪出身で、僕と兄は生粋の京都生まれ京都育ちです。おいしい中華なら三条通り東大路近くの「龍門」がお勧めですね。ライヴハウスとしては最近できた木屋町三条下ったとこの「アバンギルド」という箱は天井高くて開放的でとてもいいです。後は植物園でしょうか(笑)。
――今後の活動予定などありましたら、教えてください。
9月のライヴに1本予定してます。後は京都大学の軽音部の伝説のパンクバンド「VAMPIRE!」の和田さんとの交流で、また一緒にイベントなどできたらいいなと思っています。
◆muzie:ゼンマイ
◆ゼンマイ LIVE『電池サーフ 2006』(踊る几ヵさん、素敵です!)