僕はテクノポップのガイドなんで、本来ギターポップ系なんてやっちゃうのはおこがましいのです。ギターポップって何なんでしょう? ギターを使ったポップ・ソングですが、それでは世の中のほとんどのバンドはギターポップになっちまう。楽しくなっても、切なくなってもいんですが、そこにあるのは青春のギターポップ。それは、ポストパンク以降の青春のスィート&ビター・ソング。メロディアスでキャッチーなものも多く、歌ものとしてちゃんと成り立っている事も重要。

ルックス的は、服装も髪型もこざっぱりとしていてあえて過激な主張はしない。ボーダー・シャツとかアノラックとか。ネオアコって用語もありますが、ギターポップよりも先に生まれた従兄弟のようなものでしょう。ギターポップの方が広義に捉えられそうだから、使っているだけです。インディーポップと呼ばれる人たちにも近いものがありますが、メジャーな人たちを排除する階級的な言葉なんで使いませんでした。

所謂ギターポップに広義に分類される人たちも、エレクトロニックなサウンドを取り入れている場合も多く、僕の場合どうしてもそちらに偏りがちですね。エレアコとか勝手に呼んでますが・・・ よって、今回の架空コンピレーション企画は、エレアコ寄りの変化球ギターポップ集になってます。

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01. New Order: Regret
ニュー・オーダーは80年代バリバリのエレポップ・バンドでしたが、アルバム『Republic』(1993年)に収録の「Regret」・・・これは、ギターポップ協会(そんなもんあるんか)認定のギターポップと言えます。振り返ってみれば、ニュー・オーダーってジョイ・ディヴィジョン時代は、パンク~ポストパンク(ちょっとゴシックでもある)、そしてダンスビートを取り入れたエレポップと、時代にうまく対応していますね。でも、ニュー・オーダーらしさは失われない。

02. The Smiths: How Soon Is Now
ニュー・オーダーと同じマンチェスター出身のスミス。後に、スミスは非エレクトロニックなバンドでしたが、スミスのジョニー・マーは、ニュー・オーダーのバーナード・サムナーとエレクトロニックを組んじゃうわけです。タトゥーがカヴァーしたんで、スミス・ファンでなくても知っている人が多いと思われる、不遇の名曲。本国イギリス盤では収録されなかったのですが、アメリカ盤の『Meat Is Murder』(1985年)にはボーナスとして収録されたスミスとしては6分を超える長いトラック。80年代リヴァイヴァル系映画『The Wedding Singer』(1998年)のサントラ曲としても使われていました。

t.A.T.u.サウンドの謎

03. Kirsty MacCall: A New England
スミスと来れば、故カースティ・マッコール。トレイシー・ウルマンの「They Don't Know」の作者でもある彼女は、別にギターポップの人ではないですが、パンクあがりのビリー・ブラッグが提供した「A New England」は、完全なるギターポップ名曲として出来上がっています。後に、カースティは、スミスのジョニー・マーを迎えて1989年のアルバム『Kite』を製作したのもうなずけます。

04. Monochrome Set: Eine Symphonie Des Grauens
これは、チェリー・レッドの名コンピ『Pillows And Prayers』(2003年にCD+DVDの特別企画盤がリリースされています)に収録されている。モノクローム・セットらしいサイケデリックな変てこなメロと、インドの貴公子的ビドが歌う呪文のような歌詞が、癖になる。海外ではAnthony AdverseやLida Husikがカヴァーしましたが、日本では菊地成孔と岩澤瞳のSPANKY HAPPYが『Computer Of House Mode』で、テクノにカヴァー。