リーダーの永井さんに質問
――永井さん、お久しぶりです。前回のインタヴューで2月くらいと言われていましたが、ほぼ宣言どおりに3月15日にセカンド・アルバム『そこから★でてきなさい』のリリースですね。かなりスタジオ代に使われたようですが、それだけ勢いと意気込みがあったということでしょか?amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
そこから★でてきなさい |
02. ひとりが好き
03. スウィマー
04. 矢印にノー
05. 愛情急落
06. ヘヴン17
07. わたしはクラゲ
08. B÷G=M
09. LESSON 1・2
10. 変頭痛
11. ヘソがない
12. 脱線ミシン
13. ゆりちゃんのうんこがでますように
14. ストーク
ながい÷グレープ |
意気込みましたね~。近頃はインディー、メジャー問わず、みんななるべく低予算で制作してる傾向にあるよね。まあ大物バンドは別として。デジタル録音機器がどんどん充実してきてるから、自分の部屋でもそれなりのクオリティーでレコーディング出来てしまう。僕達は怠惰な集団なので、さほどお金のかからない環境だと「まあ、とりあえずビールでも飲んでからいきますかー」っと、だらだらしてしまうんだ。リリースが確定してない時に借金して立派なスタジオを使うのは、氷水をかぶって身を引き締めるような緊張感に繋がると思ったわけ。
――前回のジャケも児童のジャケで、確か3・4歳の女子の絵だったと聞きましたが、今回も同じ作者ですか? 少し、絵がうまくなった気がしますが・・・
同じ作者、今6才のCACOちゃんだよ。やはり1年の間に成長してるんだろうね。デザイナーは前作と違うから同じような絵のネタでも料理のされ方が違って興味深いよね。CDジャケットとしてねらって描いたものではないからイイんだ。ジャケ買いしてくれる人もいるようなので、小さな天使に感謝です。
――「ボタンを押し直せ」ではサエキけんぞうさんが作詞されていますね。昨年12月はライヴで共演もされたようですが、感想を聞かせてください。
「ボタン・・」は人力テクノ応援歌みたいにもとれるし、僕のように長い音楽活動にもかかわらず、ずっとタイミングを外してオーバーグランドでの居場所を持ち得なかった愚芸人を勇気づける詩だとも言える。とてもポジティブな歌詞だね。昨年8月はパール兄弟(サエキさん、窪田さんのユニット)との共演、12月はぶどうがサエキさんのバックを務めてハルメンズのナンバーを演奏した。サエキさんはとても芸達者な人で、例えば、閉鎖性を感じさせるようなテーマの歌(いかにもニューウェイヴ、あがりとういような(笑))でもリスナーとの間に壁を作らずにうまく伝える事が出来るホットなアーチストだよ。いっしょに飲んでいてもネタが豊富でディープ。とても楽しくて勉強になるんだ。
――サエキさんと言えば、ハルメンズなんですが、たぶんぶどう÷グレープにも通じる物がありますよね。
今回ハルメンズのナンバーを演奏してみて彼等がいかに偉人集団であったか、再確認できた。もう25年も前のバンドなんだけど、戸川純さんや野宮真貴さんを通して後のシーンに与えた影響は大きすぎるわけだしね。もっと再評価されるべきだと思うな。僕等としては、ともかく構成楽器も近いから、おなじみのナンバーを楽しく演奏させてもらったよ。
――「スウィマー」や「愛情急落」など、ロケンロールなんだけどひねくれたニューウェイヴ魂にぶどう÷グレープの真骨頂を感じます。タイトルでニヤリとしましたが、「ヘヴン17」はアレンジも微妙にエレポップでとても気に入りました。Heaven 17やHuman Leagueなどはお好きですか?
今回のアルバムはファンキーな作品が多いけど「スウィマー」や「愛情急落」「ヘソがない」といった曲はぶどう直球・・というか前バンド、バケラッタ直球って感じだね。ライヴでもノリノリだ。「ヘヴン17」は歌詞本編に「ヘヴン」が16回出てくるから、タイトル入れて17個。なのでシャレで「17」も付けてみた。今さらHeaven 17もないんだけどさ。『Penthouse And Pavement』というアルバムは大好きだった。久々に聴いてみよっと。Human Leagueかぁ。急に売れたアルバム・・ラブなんとか・・うーん、思い出せない。ともかくあのアルバムは好きになれなかったんだよね。いきなりシロウト嬢(笑)をボーカルにしてしまう無鉄砲さは好きだけど。シングルだっけ「Fascination」かな、あれは良かった。
――今後の予定などあれば、教えてください。
今決まってるのライヴスケジュールは、4月16日(日)PM3:00~ タワーレコード名古屋近鉄パッセ店にてインストアライヴ。
あとちょっと先だけど8月19日(土)名古屋今池得三。
そろそろサード・アルバムの準備に入りたいと思ってる。曲のアイデアがたまってムズムズしてるんだ。早く抜かないとね。