念力図鑑の世界
――いや、お恥ずかしい。まだ考えが浅かったかと・・・ では、次に7月25日に発売となる念力シリーズ第3弾『念力図鑑』についてお伺いします。歌集としては『念力家族』の続編と考えて良いのでしょうか?はい、そうです。イラストの田中英樹さん、デザインの鈴木成一さんほか、ほぼ『念力家族』と同じスタッフでつくっております。
ストーリー的に続いているのは、
「家族の肖像」(「念力家族」の続編)、
「続・生徒会長レイコ」(「生徒会長レイコ」の続編)
「放課後のサイコキネシス」(「念力学園」の続編)
の各章です。
それ以外にも、諸星大二郎さんの傑作漫画『マッドメン』にインスパイアされてつくった連作「転校生はガワン族」(諸星さんから直接ご許可を頂いて発表しています)や、『SFマガジン』(早川書房)の巻頭連載「地球(テラ)スコープ」のベスト選集「テレポート少女」など、バラエティに富んだ内容になっていると思います。
――今回は帯の言葉はなんと糸井重里氏!
頁の数だけの短編映画を
観たような気がする。
三十一文字の催眠術だったのか。
糸井氏と言えば、『PENGIUNISM』を思い出すのは、私くらいかもしれませんが・・・
どのようなきっかけで氏の目に触れる事になったのでしょか?
糸井さんが『念力家族』を読んでくださっているという情報をあるルートから入手しまして、とても光栄に思い、ならばぜひということで今回推薦文をお願いに上がりました。歌集の世界を増幅させるような素敵なお言葉を頂けて、感激しております。『ペンギニズム』は、僕も高校時代に聴きまくっていました。「SLEEPING DUCK」「SUPER FOLK SONG」が特に好きです。
作詞家としての糸井さんの作品も好きで、矢野顕子「春咲小紅」、シーナ&ザ・ロケット「浮かびのピーチガール」、松本伊代「テレビの国からキラキラ」、沢田研二「TOKIO」、郷ひろみ「独身貴族」などなど・・・を聴きまくり、時には写経もしていたので、言語感覚など知らず知らずのうちに影響を受けていると思います。
あと、糸井さんの『私は嘘は嫌いだ』というエッセイ集は僕のバイブル的な本です。最近になって特に感じるのですが、糸井さんの影響は大きいです。僕にとって糸井さんはYMOに並ぶ永遠のヒーローです。