テクニコフ
――さて、2005年2月25日にリリースされたセカンド・アルバム『テク二コフ』ですが、思い切りはまりました。自らも、「泣き虫青春テクノ」宣言をされていますが、確かにぼろぼろ泣けます。ほろ苦い少年的な歌詞や所謂"泣きメロ"が炸裂しているのが、いやなんとも潔いと。しかも、どボップでどテクノな部分がここまで一緒になっているのが稀有ですね。これは、やはりお二人の違った個性がうまく合体したのではないかと思うのですが、如何でしょう?01. 願い [Ver.No.9]
02. ハリーアップ東京
03. 10$
04. 123(ワンツースリー)
05. ハイスクール・ララバイ
06. よろこびの歌
07. 五月雨ベイビーブルー
08. ニューワールド・オブ・ジ・エンド
09. パン
10. 水色
11. 願い [Ver.No.9]
リズム主体のテクノなら、2人でやる意味ないですし、ひとりでやった方が効率的に出来ますから、2人で月プロを名乗ってやる以上、ポップであるっていうのは背負った十字架みたいなものです。個性のぶつけあいでは結局バラバラになってしまうので、2人でここまでポップはダメとかここまでテクノはダメとかの月プロ基準という、共通の価値観にそって、バランスをとっているのだと思います。
菊田さん(左)と岸さん(右) |
意味不明ではなく、有名人からとっているので訴えられないかビクビクしています。テクニコフ氏はロシア人ですよ。案外知らない人が多くてびっくりしています。ちなみに、テクーニョ氏はブラジル人です。
――最初と最後を飾る「願い」は、泣き虫青春テクノの名に恥じない、超胸キュン・ポップですね。「願い(Ver.No.9)」と「願い(Ver.No.8)」はそれぞれ、9番の菊田さんと8番の岸さんのそれぞれの持ち味を生かしてアレンジされた曲だと思いますが、菊田さんがよりテクノ、岸さんがよりポップな作風ですね。
同じ曲の2バージョンというアイディアがあったので、なるべく違いがはっきり分かるような、それでいて両方アリだよね。的になるようにアレンジしました。現在の2人の音の好みが良く反映されていると思います。
――12インチ『TECHNIKOV E.P.』にも収録されている「10$」は、キックが効いたGigoloに通じるエレクトロ・チューンですね。
テクニコフでいうとSMAPが歌ってもよさそうな「よろこびの歌」と、「10$」のような今のテクノシーンを垣間見れる曲が混在し、互いに引き立てあってるのが、月プロっぽいかな?と思っております。両方の引き出しがあるので。ライヴでもクラブセットでは、よりテクノに、ライヴハウスだと、よりポップにと最近では両方の引き出しを使い分けています。