C-C-Bに改名しブレイク!
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非常に業界的な話になりますが有名音楽出版社の日音という会社の当時、常務取締役だった恒川さんという方が、このバンドは売れるかも、と色々な意味で(笑)判断されて、それで、ウチでやるかわりにバンド名を他に考えてよ、とおっしゃられて、それでみんなで色々アイディアを出したんです。実は僕はC-N-Bと言ったのですが何故かC-C-Bの方がウケがよかった。C-C-Bと言い出したのは渡辺君です。未だに、僕は意味がわからないんです(笑)。数年前に彼とバンドを地味にやってたんですがそのバンド名は、しじみ、といってそれも渡辺君が考えました(笑)。
――当時、「チェッカーズの対抗馬を目指す」という企みがあったようですが、ご本人たちとしてはどのような気分だったのでしょう? 僕としては、沢田研二が作り上げた、『晴れのちBLUE BOY』などに見られる和製ニューロマンティックの唯一の継承者と捉えているのですが。やはり、メンバーが自発的にされた、あのド派手なヘアカラーリングが印象的でした。
チェッカーズは全く意識していませんでした。ラジオ番組などをやると時々その話題が出て、送られてくるハガキに「私のクラスではチェッカーズ派とC-C-B派に分かれています」と書かれていて、「あ、そうなんだ」と気づくような意識しかなかったです。僕は、沢田研二さんの『晴れのちBLUE BOY』は好きで、当時デジタルエフェクターというのが出てきて、それによって作り出されるショートディレイサウンドが効いていて、その世界にはかなりしびれました。だから和製ニューロマンティックの継承者ととらえてもらえるというのは、非常に嬉しいことです。今聴いても『晴れのちBLUE BOY』はかっこいい音です。
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そうです。僕たちが他のバンドと違うのは、スタジオでリハーサルする以外に、コーラスだけの練習を渡辺君の家に集まって、しょっちゅうやっていたことでしょうか。だからアカペラ等も結構できていました。とにかく三人の声質の違いを統一するのは、かなり苦労したと記憶しています。
――C-C-Bは、リミックスや12インチ・シングルにも拘っていましたが、アルバム収録の「Romanticが止まらない(オモシロMIX)」などは、サンプリングやオケヒットなどのテクノ手法を過剰なほどに使いまくって、歌謡史において先進的な役割を果たしたと思います。その辺の路線は、誰の発案なのでしょうか?
先ほども出てきたディレクターの渡辺氏です。彼は長年アメリカで音楽の仕事をしていて、とにかくセンスが飛びぬけていい人でした。当時12インチシングルを発売するいわゆるアイドルグループは、いなかったと思います。これは少し笑える話なのですが、サンプリングという技術を知っている人がいなくて、テープの切り貼りによる編集でサンプリングサウンドのように聴かせたという涙ぐましい努力をしていました(笑)。
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いえ、知りませんでした。でも氣志團的なおもしろアプローチ、何となく気になっていました。やっぱり通じるところが何かあるのでしょう。是非メンバーの方とお話するチャンスがあったらなぁなんて思いますね。