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アーティスト・インタヴュー~Part 19 SOYUZ PROJECT~福間創さん(2ページ目)

デビュー・アルバム『Electtrico Strada』を1月21日にリリースしたばかりのSOYUZ PROJECTの福間創さんに直撃インタヴュー! P-MODEL時代から現在に至る濃~いお話をして頂きました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

――加入されてから2枚目となるアルバム『電子悲劇/~ENOLA』(1997年)では、福間さんの作ったトラックが3曲収録されますね。実は好きなんですが、福間さんが作った「衛星ALONE」・・・ちょっとイントロがOMDの「エノラゲイの悲劇」を思わせますね。その辺から、このアルバムのタイトルも来ているのでしょうか?

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今思うと、そのアルバム前に発売されたマキシ収録の「COLORS」がP-MODELで書いた作品の中で一番好きです。アルバムタイトルとOMDの関係についてですが、確かスタジオ内でトラックダウンの休憩中にメンバーで考えた覚えがありますから、アルバムタイトルとOMDとは関係がなく、似た印象があるとすれば偶然だと思います。ただ、OMDについては、P-MODELにいた僕の中で、ひとつのキーワードにしていました。もちろんOMDは当時から好きでしたが、何かある度に平沢さんの口からOMDの名を聞いていたので、自分がP-MODELのアルバムに曲を書く時のカラーとして、勝手に参考にしてみました。それは歌詞や楽曲という意味だけではなく、上手く言えませんが、世界観みたいなものです。

――平沢進さん、小西健司さんとはかなり世代的にも隔たりがありますが、P-MODEL在籍時(1994年~2000年)に福間さんとして最大の収穫は何だったのでしょうか? 逆に最年少メンバーとして難しかった事はありましたか?

パワーバランスというか(笑)、僕の性格的な問題や、若気の至りだったりや、上手く言えないのですが、確かに接していく事は難しかったし、精神的にやられた時期もありました。故に鍛えられた時期でもありますし、とにかく平沢さんからすれば新メンバーが入る度に、一から教えなきゃいけない訳じゃないですか。例えばこういう業界との付き合い方は、とか(笑)そういう、平沢さんからすれば面倒くさいんだろうなぁとか、そういうことばかり気にしていました。

収穫といえばそれはもう、音楽的にどうこうではなく、例えばアイデアを出し、企画をたて、そして実行に移し、実現するまでのパワーには圧倒されました。全て自分たちで自らをプロデュースし、実行するスピードとパワーです。と同時に、その実現への道のりの険しさ、様々なイレギュラーな出来事により、時として、表現するということは、創りあげて行くだけではなく、そぎ落として行く、諦めていく事も多々あるのだ、と自分なりに学びました。様々な斬新な試みを最大限ベストに追求してベターに落ち着く歯がゆい気持ち。こういうことは世界中のどのバンドに所属してもなかなか体験出来ないものだったと今思います。

僕がその後活動して行く中で、何事にも代えれない財産になるでしょう。それを僕は僕なりに無駄にせず、かならず何らかの形に繋げていくことが恩返しだと勝手に思っています。そのことをちゃんと音声で言おうと思ってやっと3年ぶりくらいにこの前の平沢さんのライヴに行ったのですが、結局性格というか人格の問題かもしれません(笑)。口に出しては言えませんでした。が、平沢さんと小西さんには非常に感謝をしています。
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