桑原茂一さんインタヴュー~Part 3『ホテル・ニュー越谷』からの続き。
――スネークマン・ショーは、海外からも引き合いはあったのでしょうか? 『showa/64』という海外向けのコンピレーションに、スネークマン・ショーが収録されていますよね。
そういうの、全然知らないですね。
――(えっ!)色々な曲が入っていて、その中にスネークマン・ショーが6テイクほど、入っているんですが。ご存じなかったんですね。
へぇー。いや、知らない。ともかく、アルファがなんにも言って来ないんで。再発しようが、ベスト盤出そうが、何にも言ってこないし、送ってもこないし。
――『人格なし』とかは?
あれは、DJ仲間とのリミックスですね。
海外は、プラスチックスといっしょによく遊びに行きました。バハマでThe B-52's(写真は、2枚組ベスト・アルバム『Nude On The Moon』)の撮影というか、The B-52'sのジャケットのアート・ワークをプラスチックスの立花ハジメと中西俊夫でやるという話があって、遊びでついて行ったんですよ。
クリス・ブラックウェル(The B-52'sのプロデューサー)のボートにみんな乗って、バハマの撮影場所へとロケに行くんですよ。社長はほんとに絵に描いたような社長で、すごいんですよ。みんな、後ろの方でボケーっとしてるんですよ。その時に、スネークマン・ショーのカセットなんかをかけたりすると、みんな笑ってましたね。何で笑ってたのかよくわかんないですけど。
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――それは、別に英語ネタに限った事ではなくですか?
いや、英語ネタだけではなかったような。何で笑ってたんですかね。
後は、何でそう言われたのか、分かんないですけど、ブライアン・イーノ(写真は、アルバム『Here Come The Warm Jets』)にニュー・ヨークで会った時に、「おまえが、スネークマンか?」と言われた時は、困りましたね。それは、どう答えればいいんだと(笑)。
――ブライアン・イーノさんも、スネークマンの事は知っていたという事ですね。
何故なんだと。
――でも、海外で、誰かが流していてもおかしくないですよね。
デヴィッド・バーンは、わりと親しかったですからね。デヴィッドに渡していたりしたと思いますけど。ホルガー・シューカイの曲なんかも入っていたりするしね。
――スネークマン・ショーのセカンド・アルバム『死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!』でも、『愛の戦場』という戦争ネタのギャグをやってられますね。去年、クラブキング・レコードからリリースされた『Peace Piece Peach』(写真右)では、シュールな戦争ネタ中心ですが、あの頃と現在では、戦争ネタに対するスタンスは違うのでしょうか?
すごく、誤解されるんですけど、『死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!』に収録されている『愛の戦場』は、もともと戦争ネタをやりたかったのではなくて、病院ネタなんですよ。死にそうな人にインタヴューに行くという話でして、ただ、アルファ・レコードの社長が、これは入れられないぞと。