――ストレンジ・デイズの愛読者(信者?)なのですが、ストレンジ・デイズ・レーベルからリリースに至った経緯についてよろしければ、教えてください。
『ヒミツの宇宙旅行』の元となった音源を、岩本晃市郎さんが気に入ってくださったのでいろいろ話しているうちに、もともと岩本さんの頭にあったレーベル構想がまとまり、一気にリリースとなったわけです。今回の『オーパーツ』は前回の『ヒミツの宇宙旅行』で出せなかったソロアーティストの部分を中心に作ろうと、秘かに(?)進めていた音源です。岩本さんに「やりたいことを思いっきりやってくれ!」と言われたので迷わずやらせていただきました。僕自身、ストレンジ・デイズという本に勇気づけられている一人なのです。
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――今回リリースの『オーパーツ』(写真右:ELOの新作よりもELOな『World Turning』素晴らしいです。)はモダンポップ、音の万華鏡とも言える素晴らしい作品ですね。ヒップスリップではなくソロで出された理由は? 永井さんのソロは、作詞、作曲、編曲、プロデュース、ほとんど全ての楽器、ミックス、そしてマスタリングまでやってしまうというほぼ完全ソロですね。
どうも有り難うございます。もともと『ヒミツの宇宙旅行』は、その殆どが1996年ごろに出来上がっていたものでした。最初の段階からソロアーティストとして作った作品が何故か今まで無かったので、今回は白紙の状態から作りました。永井ルイという名前は、アニメ『ビッグ・オー!』の主題歌、タンポポ『乙女 パスタに感動』のアレンジャー、ローリーズ・ロックローリーのメンバー、アニメ『セーラームーンR』のエンディングテーマ『乙女のポリシー』の作曲者……等とジャンルを越えて散らばった情報が多く、またプレイヤーとしても、ヴォーカリスト、ベーシスト、ギタリスト、キーボーディスト、アレンジャー、プロデューサー等、その時々のパーツでしか捉えられていなかったので、『オーパーツ』では自分の凝縮した形を出したかったわけです。これがきっかけとなり、全てがつながってくれると有り難い……なんて思ってます。
――2000年のベスト編曲賞とも言えるタンポポの『乙女 パスタに感動』での永井ルイさんの編曲に感動を受けた一人です。ビートルズの『Getting Better』的出だしからブライアン・メイ調ギターで、もうやられました。ブリティッシュ調のアレンジをつんくさんに依頼されたのですか? それとも、永井ルイさんがやると自然にそうなるのでしょうか? マリ・ウィルソンとかは、イメージの中にあったのでしょうか?
気に入っていただけて光栄です。つんくサイドからの依頼は「好きにやってください」でした。ジャンルの事やコンセプト等は、一切ありませんでした。なので好きにやらせていただきました。マリ・ウィルソンは後に指摘されてナルホド……と思いましたが、作ったときはクイーンの『マイ・ベスト・フレンド』や『キラー・クイーン』、パイロットの『ユアー・マイ・NO1』や『ジャニュアリー』、ギルバート・オサリバンの『恋のジェット便』、キャプテン&テニールの『愛ある限り』等がイメージにありました。
――ソロと平行してこれからもアイドルや歌謡曲のお仕事はやって行かれる予定なのでしょうか? 個人的には、タンポポの次のアルバムが永井ルイ・編曲サイドと渡辺チェル・編曲サイドで出来上がれば、最高じゃないかと妄想しています。
ハイ。ボク自身が世の中に欲しいモノを作っていきたいです。ボクが望むモノと、皆さんの望むモノが一致すれば最高ですね! 最近ボクの作った作品を「好き!」と公言してくださる方(四方さんのような……)が増えて、大変心強いです。つんくサイドに皆さんの声がたくさん届けば実現するかもしれませんネ! これからもヨロシクお願いします!! 愛のある音楽シーンを作っていきましょう!
(ご協力ありがとうございました)
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