1979年にメガ・ヒットとなった『Discovery』では、エレクトロニクス多用のディスコ・アレンジもありのポップ・チューンを連発。実際に、ディスコ全盛だった、この時代にディスコで『Last Train To London(ロンドン行き最終列車)』はよくかかっていました。『The Diary Of Horace Wimp(ホレスの日記)』なんかは、これぞ!ポップです。
黄金時代を過ぎたかとも思われがちな80年代後期3部作(『Time』、『Secret Message』、『Balance Of Power』)ですが、1981年の『Time』は、テクノロジーがテーマのある意味での“テクノポップ”的コンセプト・アルバム。これら3部作は、テクノポップ(エレポップ)派の人にも“ポップ側からのテクノの活用“として十分に堪能できる内容です。
忘れていけないのが、1984年にJeff Lynneがソロとして2曲提供した『Electric Dreams』のサントラ・アルバム。シングル・カットもされた『Video』は、Jeff Lynneの珠玉のメロディーと炸裂するエレクトロニクスを駆使したMYテクノポップ・ベスト10です。この映画は、Virginが映画進出をするための戦略的なものであったようで、他にも、Georgio Moroder, Philip Oakey(Human League)、Heaven 17等が参加しています。あまり、ヒットしなかったような気がしますが、サンフランシスコを舞台に恋するコンピュータ―が反乱を起こすという思い出深い映画です。ヒロインのVirginia Masdenは超キュートでした。
ELOのコレクターは結構大変です。ELO前のIdle Race、The Move、Jeff Lynneのソロ、スーパー・グループのTraveling Wilburys、Jeff以外のELOメンバーが関与してる、Orkestra、ELO Part II、Tandy & Morgan、Kelly Groucutt、Violinski、Louis Clark、Wilson Gale & Co.、そしてRoy Wood及びWizzard等等。ストレンジ・デイズでも紹介されていた、Jeff LynneプロデュースのJulianna Rayeなんかも。
15年の歳月を経て突如復活したひとりELO(=Jeff Lynne)による新作『ZOOM』が6月6日に日本先行発売。Beatles関係のプロデューサー仕事が多かったためか、George HarrisonやRingo Starrをゲストに迎えて中期~後期Beatlesの影響が伺える作風に仕上がっています。ギター志向が強いですが、プルースやロケンロールな曲でもやっぱりELO節が炸裂しています。同時に、Jeff Lynne自身が選曲・リマスタリングした3枚組BOXセット『FLASHBACK』もリリース。また、7月18日には、『Eldorado』、『Discovery』、『Time』、『Secret Message』の旧作が、ボーナストラック入りリマスタリング仕様で再発されます。
ワールド・ツアーも計画されており、ぜひ来日して欲しいです。
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