その4:セグメンテーションによる購入層拡大。
モーニング娘。課は事業部の中心として、幅広いターゲットをカヴァーしています。ただ、現在ヒットして当然のモーニング娘。課の商品は、セット品(カップリングとも言う)には面白いものがありますが、王道的というか保守的傾向が高いです。そこで、重要なのが、スピンオフ(派生)ユニットの存在です。
アダルト(つまり中年)や音楽マニアにもアピールできるタンポポ課、ヤング(小学生高学年~中高生あたりかな)向けのプッチモニ課、プッチモニ課にもカヴァーできない幼稚園児~小学生低学年のため(その結果、子持ちの中年が買う)のミニモニ課という使い分けは見事です。一応、演歌部門ではニッチなヒット商品となった中澤ゆうこ課(旧中澤裕子課)の初期演歌路線は、団塊の世代をねらったものでしょうかね。
この派生ユニットという手法自体、アイドルではおニャン子クラブ等が既に実践しておりますが、セグメンテーションの妙味という点でこちらに軍配が上がりますね。あと、New Order、Japan、Wire等も派生ユニットが多いですね(関係ないか?)。
その5:便乗してでも人材活用。
Hello! Project事業部自体が、モーニング娘。事業部の人気に便乗する小判鮫のような存在です。黄色5課、黄色7課、あか組4課のシャッフルユニット部は、ワン・タイム・オファーですが、いつもモーニング娘。事業部の快進撃を羨ましく思っていた非花形事業部社員のやる気を向上させるためには、格好のプロジェクトとなりました。ミニモニ課における、かなり無理のあるココナッツ娘。課のミカの派遣も同様の目的です。
その6:弱い部署への人材投入。
カントリー娘。課は発足当時からトラブル続きで、実績が上がらない。田中支部長のリダーシップもいまいち発揮されず、このままでは存続が危ぶまれていました。そこで、つんく♂社長は、レンタルという手法を考えました。まだ入社して1年も経たない石川を社長室に呼びつけました。「石川君、新生タンポポ課での君の活躍は目を見張るものがある。カントリー娘。課に期限付き出向をしてくれ」とつんく♂社長。こうして、カントリー娘。課の新商品『初めてのハッピーバースディ!』は、めでたくヒット商品として認知される。しかし、メロン記念日はどうするんだ? 辻でもレンタルするつもりでしょうか?