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アーティスト・インタヴュー~Part I 直撃!LIZARD・モモヨさん #2(3ページ目)

アーティストの本音が聞けるe-mailでのインタヴューで構成したClose Up!特別企画! 前回に続きテクノ・パンク・バンドLIZARDのリーダー、モモヨで知られる菅原保雄さんに(知的パンクスとして認知されたストラングラーズの)ジャン・ジャック・バーネルや(当時NMEライターとしてLIZARDにインタヴューした)ZTTのポール・モーリーについて語っていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

――今までの音楽業界での経験を元に、理想的なレコード・レーベルについての考えがあれば、教えてください。具体的にモデルとなるようなレーベルは、存在するのでしょうか?

いわゆるインディーズ系のレーベルは、すべて、その絶頂期にある時代においては、すばらしい仕事をしています。しかし、あらゆる業の常で、一旦、確立してしまうと混乱や退嬰的な影が濃くなる。それが問題ですよね。

レーベルではないのですが、キンクスのレイ・デイビスの仕事の展開が面白い。彼ら自身でCDをリリースする時もあれば、オフィシャルにマスに訴えたい作品などは大企業を経由してリリースする。個対個、個対多数、多数対多数、さまざまな訴えかけ、展開があるわけです。

トッド・ラングレンの仕事も見逃せません。今後は、スーパービデオCDでの映像とのコラボレーションを含めて、自動起動CDのHTMLまで、いままでにない環境が開けていくはずです。

――MP3による積極的な音源配信をご自身の運営するBabylonic.commp3.comでされていますが、理想的な音楽配信システムについての考え方があれば、教えてください。

質問前項に関連した話題なのですが、このシステムを含め、おおよその新システムは出揃った感があります。あとは、幹線を太くしたり、インフラが整備されていくだけで、サービスの種類は出揃いました。この後は、システムを享受する側、私達の意識の持ちようがどう拡張していくのか、この点にかかっています。

ちなみに私自身は音楽の有償配信にも関わっておりますが、音楽配信システムについては、あらゆる可能性を捨てずに、プラン――ドゥ――スィーを繰り返していく中で未来をさぐっていくしかないでしょう。パッケージでの流通は絶対になくならないと私は考えます。ホームページの発達が紙媒体を駆逐することがないように、音楽配信はパッケージ販売と競合しないでしょう。

(モモヨさん、ご協力ありがとうございました)
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